会社に勤めている中で、給与や労働時間、人間関係に違和感を持つ人は少なくありません。実際に「見切りをつけた方がいい会社」は存在するため、適切に判断して転職を試みた方が良いケースもあります。
退職あるいは転職をしようと悩んでいる人であれば、どのような会社に見切りをつけた方が良いかは気になるところです。
そこで今回は、見切りをつけた方がいい会社の特徴を解説します。また、退職・転職のポイントについても触れていくため、ぜひ参考にしてみてください。
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見切りをつけた方がいい会社の特徴
見切りをつけた方がいい会社の主な特徴は次の通りです。
- パワハラ・セクハラが横行している
- 頑張っても評価されない環境である
- 優秀な人が次々と辞めていく
- 尊敬できる上司が少ない
- 十分に休みが取れない
- 離職率が高い
- サービス残業が多い
- 休職者が多い
- 冠婚葬祭でも休みがもらえない
- 退職を認めてもらえない
- 社員のやる気がない
- 給料カットやボーナスカットが起こる
- 給料の未払いがある
- 長時間労働を強要される
パワハラ・セクハラが横行している
パワハラ・セクハラが横行している会社はすぐに見切りをつけた方が良いでしょう。現在は、以前よりも法律による規制が厳しくなっているため減少していますが、経営体質が古い会社では今だにこのようなトラブルが慢性化しているケースがあります。
ハラスメントが毎日のように起きている職場は、被害を受けていない人でもストレスが溜まりやすいです。
パワハラ・セクハラが横行している場合、企業は適切に対処する義務がありますが、解決・改善に向かうアクションがなければ見切りをつける方が賢明です。
頑張っても評価されない環境である
仕事を頑張っても評価されない会社であれば見切りをつけた方が良いでしょう。このような会社は頑張っていない従業員と給与が変わらないため、モチベーションの維持が難しいです。
やりがいがない会社に勤めていても適切なスキルや経験を積むことが難しく、今後のキャリアにも大きく影響しかねないため、努力が報われる職場に転職する方が良いです。
優秀な人が次々と辞めていく
見切りをつけた方が良い会社の特徴の一つに、「優秀な社員が次々と辞める」という事象があります。優秀な人は判断力・決断力が比較的あるため、会社に対して見切りをつけるのが早い傾向にあります。
成績が良い従業員が短期間で辞めたり、先輩社員に優秀な人が少なかったりする職場に勤めている人は、危機感を持つ方が良いでしょう。
尊敬できる上司が少ない
尊敬できる上司がいないと感じる会社は見切りをつけた方が良いでしょう。職場に尊敬できる上司がいない場合、会社の将来性はなく自身のモチベーションが下がりやすいです。
例えば、「上司の態度が悪い」「上司についていけない」と感じる場合は、社内の体制が整っている会社へ転職することをおすすめします。
十分に休みが取れない
十分に休みが取れない会社で働き続けることは危険です。例えば、「有給休暇の取得を認めてくれない」「休日出勤が多い」「残業が慢性的に多い」という場合は注意しなければいけません。
適切な休みを取れない場合は肉体的・精神的な負担がかかり体調を崩すリスクが大きいため、転職を視野に入れた方が良いでしょう。
離職率が高い
離職率が高く社員の入れ替わりが多い会社は何かしらの問題を抱えている可能性が高いです。例えば、人間関係が悪かったり長時間労働が慢性化していたりなど、劣悪な環境である傾向にあります。
離職率が高い会社は人材不足になりやすく、一人当たりの業務量が多くなったり、引継ぎに問題が発生したりする可能性が高くなります。
このようなストレスフルな職場で働き続けることは、先程と同様に体調を崩すリスクが高いため見切りをつけた方が良いでしょう。
サービス残業が多い
サービス残業が多い会社は従業員に対し不当労働をさせており、法律に違反していることから働き続けるリスクが大きいため、見切りをつけた方が良いでしょう。
このような会社はコンプライアンス遵守の意識が低く、従業員を大切にしていない可能性があります。違法性がある会社は、大きなトラブルが起きる前に辞める方が賢明です。
休職者が多い
休職者が多い会社は離職率が高いケースと同様に、業務や人間関係などに何かしらの問題がある可能性が高いです。
また、悪質な会社の場合は仕事ができないと判断された人を出勤停止にして休職扱いとするケースもあるため、休職者が多い場合には注意が必要です。
このような求職者が多い会社は明らかにブラック企業であり、将来性は期待できません。
冠婚葬祭でも休みがもらえない
なかなか休みを取れない会社でも、冠婚葬祭では有給休暇を取得できるケースがほとんどです。しかし、冠婚葬祭でも休みを取得できない会社は重度のブラック企業といえるでしょう。
近年では働き方改革の影響もあり、冠婚葬祭は「特別休暇」として取得できる会社が増えてきました。
このように社内体制を整えている意識が高い企業もある中で、冠婚葬祭でも休みを取得できない会社は従業員を大切にしているとは言えません。
退職を認めてもらえない
民法によると「退職の申し出は2週間以上前に伝えれば良い」となっていますが、会社の就業規則などには通常1ヶ月前に申し出るように記載されているケースは少なくありません。
このような決まりがあるにもかかわらず、退職の意思を伝えても全く耳を傾けてもらえないケースは多いです。例えば、直属の上司の圧力によりなかなか辞められない会社は不当であると言えるため、早急に対策を立てるべきです。
社員のやる気がない
「社員のやる気がない」「モチベーションが高い従業員が少ない」という職場も注意しなければなりません。
やる気がない社員ばかりだと職場の雰囲気が悪くなり、自身のモチベーションも低下しやすいです。例え将来に対して目標を持ち、やる気満々で業務にあたっていたとしても、いずれ影響を受けてやる気を失ってしまうことも考えられます。
給料カットやボーナスカットが起こる
給料カットやボーナスカットをする会社は業績が不調であるケースがほとんどです。売上が少なく経費の削減も難しくなると、人件費を減らす判断に至る可能性があるでしょう。
このような会社は将来的に依頼退職・リストラが実施される可能性があり、倒産のリスクも考えられます。会社と共倒れにならないためにも、早めに転職を決断することがおすすめです。
給料の未払いがある
給料の未払いがある会社は財務状況が悪く、倒産するリスクが高いため辞めた方が良いでしょう。特に中小零細企業の場合、経営に必要な現金が足りておらず自転車操業になっている可能性があります。
このような企業で取引先への支払いを優先していると、従業員の給料を支払う余裕がなくなるのです。倒産寸前の会社で働き続けても将来性は期待できないため、他に移った方が良いでしょう。
長時間労働を強要される
1日の労働時間が異常に長い会社は辞めるべきでしょう。特に、サービス残業など労働時間に対し適切に賃金が支払われていない場合は問題です。先程と同様、このような会社は離職率が高く人材不足であるケースがほとんどで、一人当たりの業務量が多くなり長時間労働となるのです。また、残業代が適切に支払われており給料が良く思えても、プライベートの時間が失われてしまいます。
結婚している人であれば家族と過ごす時間が少なくなり、家庭不和に繋がる恐れがあるため注意が必要です。
会社に見切りをつけた方がいい場合のサイン
会社に見切りをつけた方がいい場合の主なサインは次の通りです。
- 出勤前に体調が悪くなる
- 残業や休日出勤が当たり前になっている
- 仕事にやりがいを感じられないことを悩んでいる
出勤前に体調が悪くなる
会社を辞めた方がいいサインの一つに、身体の異変が挙げられます。例えば、仕事のストレスで出勤前に吐き気がするといった体調不良の自覚がある場合は注意しなければなりません。
場合によってはうつ病などの大きな病気になり、数ヶ月経っても回復しないことが考えられます。重症化する前に有給休暇を取得したり休職したりなど、何かしらの対処をすべきでしょう。
また、このような職場で長く働き続けても状況は改善しにくいため、見切りをつける方が賢明です。
残業や休日出勤が当たり前になっている
当然の残業や休日出勤がある場合も、会社を辞めた方が良いでしょう。入社時は十分に休みが取れていたとしても、昇進し立場が上がるにつれて責任が重くなり、それと同時に残業や休日出勤が増えていくケースは少なくありません。「残業が当たり前になっている」「当然のように休日出勤がある」という場合は、今よりも条件の良い職場への転職が有効です。
仕事にやりがいを感じられないことを悩んでいる
仕事にやりがいを感じられないことが悩みである場合も、転職を考えた方が良いでしょう。会社で働き続ける理由は人それぞれですが、「給料の高さ」「人間関係の充実度」だけでなく、評価ややりがいを重視する人は少なくないです。
今の職場にやりがいを感じられない人は、どのような職場ならやりがいを感じられるのか、やりたいことを実現できるのかを考えてみましょう。
見切りをつけた方がいい会社に居続けるデメリット
見切りをつけた方がいい会社に居続ける主なデメリットは次の通りです。
- 体調不良・うつ病になるリスクがある
- 視野・選択肢が狭くなっていく
- 転職しやすい時期を逃す
体調不良・うつ病になるリスクがある
ここまでの通り、見切りをつけた方が良い会社に居続けると、重度の体調不良やうつ病にかかるリスクが高くなります。実際に仕事のストレスに耐えられず、うつ病にかかる人は珍しくありません。
我慢して働き続けることは避け、自身にとって良い環境を探しましょう。軽度のうつ病でも人によっては仕事復帰までに3ヶ月から半年ほどかかるケースがあるため、手遅れになる前に進退を決断することが賢明です。
視野・選択肢が狭くなっていく
見切りをつけた方が良い職場に居続けると、仕事の視野が狭くなっていくことがあります。一つの会社に居続けた場合、その分野については詳しくなりますが、それ以外の業界に関する知識はなく経験も積めません。
その一方で、転職し他業界の仕事を経験した場合、その分視野は広くなり選択肢は増えるでしょう。自身の視野を広げる意味でも、転職を検討するメリットは多いです。
転職しやすい時期を逃す
見切りをつけた方が良い職場に居続けるデメリットの1つに、転職しやすい時期を逃してしまうケースがあります。
転職は若い方がポテンシャルが求められるためスムーズになりやすく、年齢を重ねるごとに企業側が即戦力を求めるようになるため難易度が増しやすいです。
見切りをつけた方が良い会社に居続けることは、将来の転職の選択肢を狭める可能性があるため注意しなければなりません。
優秀な人ほど会社の見切りが早い理由
優秀な人ほど会社の見切りが早い主な理由は次の通りです。
- 変化を恐れていない
- 先を見据えて行動している
- 危機感を持っている
変化を恐れていない
優秀な人が会社に見切りをつけるのが早いのは、「環境の変化を恐れていない」傾向にあるためです。
会社に対して不平・不満があっても転職せずにそのままでいる人は、今の環境が大きく変化することに恐怖を感じています。例えば、「転職活動が上手くいかない」「次の会社で上手くやっていけるかわからない」という不安があるでしょう。
それに対して、優秀な人は自身の感情よりも「自分に適した職場」を求めることが多いです。自分の理想を実現するためにも、今の職場に不満があれば行動を起こしましょう。
先を見据えて行動している
優秀な人が会社に見切りをつけることが早いのは、先を見据えて行動しているためです。優秀な人は短期的ではなく長期的な目線で将来を考えており、キャリアや収入面が一時的にマイナスになったとしても、長い目で捉えたことをもとに判断・行動します。
具体的には会社の経営方針や社風、上司の能力や態度などから将来性を考え、自身の将来にとってマイナスになると判断するとすぐに転職します。
危機感を持っている
優秀な人は危機感を持って過ごしている傾向があり、働きながら「今の会社で働き続けても良いのか」と検討しています。もし年収が低いと感じたり、残業代が出なかったりということが発覚すれば、「働き続けるのは危険」と判断するでしょう。
このように、優秀な人はブラック企業だと危機感を持つとすぐに見切りをつけ転職活動を始めます。また、危機管理能力が高いだけでなく自分の判断に自信を持っている人が多い傾向にあります。
会社に見切りをつけた場合の対処法
会社に見切りをつけた場合の主な対処法は次の通りです。
- 家族・友人に相談する
- 労働基準監督署へ相談する
- 証拠を残す
- 人事に相談する
家族・友人に相談する
会社を辞めるべきか思い悩んだ時、精神的に追い詰められており冷静に判断できないことがあります。このような場合は、第三者である家族・友人に相談をして客観的な意見を聞きましょう。
仕事と無関係な家族・友人に相談をすることで、的確なアドバイスをもらえる可能性があります。自分だけで判断するのではなく複数の意見を聞くことで、客観的に転職すべきかを決断できます。
証拠を残す
勤めている会社が何か不正・違反をしている場合、将来のことを考えて証拠を残しましょう。例えば、セクハラの被害に遭っている場合は該当するメッセージやメール文を残したり、音声を録音したりすると効果的です。
他にも、残業時間や休憩時間などの労働時間に問題があるようであれば、会社の勤怠記録だけでなく、個人的に記録もしておきましょう。客観的な情報を少しでも多く残すことで、後々役に立ちます。
労働基準監督署へ相談する
労働基準監督署は労働者が適切に働けるように法律を取り締まる機関です。労働基準法に違反している場合は、労働基準監督署に相談をすることで解決するケースがあります。
例えば、「不当な残業」「休憩時間がない」「残業代など給料の未払い」といった場合に有効です。先程の通り、証拠を残すことで適切なアドバイスを受けられるでしょう。
人事に相談する
直属の上司に相談をしても効果が期待できない場合は、中立な立場である人事への相談が有効です。人事は社員の能力を考慮した上での人員配置に関する権限を持っているため、労働環境や人間関係のトラブルを解決できる可能性があります。
退職・転職に踏み切ると体力を消耗し時間もかかるため、負担に感じている場合は一度人事部門に相談し、それでも改善できない場合は会社を辞めるという順序が良いでしょう。。
会社に見切りをつける前にやるべきこと
会社に見切りをつける前にやるべき主なことは次の通りです。
- 退職理由を整理しておく
- 有給休暇を消化しておく
- 転職先を見つけておく
退職理由を整理しておく
見切りをつける前に、まずは退職理由を整理しましょう。転職の選考時に曖昧な退職理由を伝えると印象が悪くなりかねないうえ、今勤めている会社に退職の旨を伝える際にも上司が納得しない可能性があります。
会社に伝える際は「一身上の都合」と伝えるだけで十分ですが、実際には具体的な理由を聞かれるケースがほとんどであるため対策をしましょう。
有給休暇を消化しておく
見切りをつける前にやるべきことの一つに、有給休暇の残日数の確認と消化が挙げられます。有給休暇は休みでありながら賃金を支給してもらえるため、退職前に消化しましょう。
また、退職の申し出から退職日までの間を有給休暇の消化で埋めることにより実質的な即日退職を実現できるため、極力出勤したくない人におすすめです。
転職先を見つけておく
見切りをつけ退職する前に、次の職場を決めておくことも重要です。また、退職後に転職活動を始める場合もスムーズに進められるよう、あらかじめ転職先を探しておくと良いでしょう。
転職先が確定している状況であれば、上司は簡単には引き止められなくなるため、在籍しながら転職活動が可能な場合は先に内定を獲得し、その後に退職を申し出ると有効です。
どうしても辞められない場合は退職代行の利用がおすすめ
勤めている会社がブラック企業であれば、脅迫などにより辞められないケースがあります。実際に違法行為が横行している会社であれば、退職による損害を賠償請求されることもあります。
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まとめ
この記事は、見切りをつけた方がいい会社の特徴について解説しました。見切りをつけた方が良い会社の特徴はさまざまですが、違法行為が横行している場合はすぐに辞めた方が賢明です。
他にも、長時間労働などが原因で体調を崩している場合や将来性に期待できない会社も、すぐに退職・転職を検討しましょう。どうしても辞められない場合は、退職代行サービスを利用するとスムーズに次の一歩を踏み出せます。
また、転職を考える際は適切なサポートを受けられる転職エージェントの活用も一つです。
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