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小売業界への就職がやめとけと言われる理由とは?キャリアアップの方法も解説!

商品を購入する身近な存在である小売店は、業界全体の店舗数が豊富にあり、多くの人の生活を支えています。社会の中で重要な役割を担っているにも関わらず、就職することに対して「やめとけ」というネガティブな声が少なくありません

小売業界への就職を視野に入れている人であれば、なぜそのように言われているのか理由を知りたいところです。

そこで今回は、小売業界への就職に対して「やめとけ」と言われる理由を解説します。就職するメリットやキャリアアップの方法についても紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

目次

小売業界の離職率は高い?

小売業界の離職率は高い?

離職率は企業を評価する判断要素の一つであり、数値が高いほど一定期間内の退職者が多いことを意味します。特に新卒の就職活動では3年以内の離職率が重視されている傾向にあります。

実際に労働条件や職場環境が厳しいと離職率は高くなりやすいため、「やめとけ」と言われやすいです。そのため、まずは一般的な離職率を把握し、業界ごとの数値と比較しましょう。

厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」によると、新規学卒就職者の就職後年年以内の平均離職率は大学卒で31.2%、高校卒で36.2%です

それに対し、小売業の大学卒の離職率は37.2%、高校卒で47.8%であるため平均よりも高い値となっています

小売業は同資料の「離職率が高い上位5産業」に含まれていますが、大学卒のデータによると各産業の中では5番目の数値であるため、最も離職率が高い業界というわけではありません。

業界大学卒高校卒
小売業37.4%47.8%
宿泊業・飲食サービス業51.5%61.1%
生活関連サービス業・娯楽業46.5%56.9%
教育・学習支援業45.6%50.1%
医療、福祉 38.6%46.2%
引用:厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況(離職率の高い上位5産業)

小売業界への新卒就職はやめとけと言われる主な理由

小売業界への新卒就職はやめとけと言われる主な理由

小売業界は比較的離職率が高いことから「やめとけ」という意見が挙がりやすいです。ここからは、新卒の就職で小売業界へ進むことに対しやめとけと言われる理由を解説します。

残業や土日出勤が多くなりがち

小売業界の職場(店舗)は、基本的に休日や平日夕方以降の来客数が多くなるため、平日は帰宅時間が遅くなり、土日祝日に休みを取りにくいです。

そのため、小売業界に就職し現場である店舗に配属されると、土日祝日を家族や友人と過ごすことが難しくなります。他にも、店舗の種類によっては繁忙期があり、休みが取れないだけでなく人手不足に陥りやすいです。

他にも、レジや品出しのスタッフはアルバイトやパートが多い傾向にあり、急に休むケースも想定されます。その場合、社員が穴埋めとして出勤することになるため、勤務時間が増加する恐れがあるのです。

労働量に対して給料が安い

小売業界は労働量・時間に対して給料が安い傾向にあります。また、日々の残業や休日出勤は日常的に発生するため、固定残業制として基本給に含まれているケースも少なくありません。

このような条件の労働環境では、残業が多いと感じても残業代に反映されにくいことから、給与が増えにくいです。

また、小売業界は販売価格から卸値を差し引いた分が利益になるため、さまざまな業界の中でも比較的利益率は低い傾向にあります。

どうしても薄利多売のビジネスになりやすく、在庫管理や人件費などの経費も大きいため給与に反映されにくいです。

店舗配属では体力勝負になりやすい

小売業界に就職し店舗に配属された場合、日々の仕事は肉体労働が多く体力勝負になりやすい傾向にあります。例えば、品出し・商品陳列では重い商品を運ぶ必要があります。

他にも、店内のレイアウトを変更するときは重い什器を移動させることになります。店内に出ている間は立ちっぱなしになるため、日々の仕事をこなすためには体力が求められるでしょう。

顧客と接する機会が多い職場では商品の案内やクレーム対応なども発生するため、精神的にも疲れを感じてしまう人は少なくありません。

さらに、店舗運営に関わっている場合は、売上を上げるために戦略を立てたり、イベントなどの企画を立案したりする必要があり、やることが多く体力を消耗しやすいです。

専門的なスキルが身に付きにくく転職しにくい

小売業界に就職した場合は配属先により専門的なスキルが身に付きにくく、他の業界への転職が難しくなる可能性があります

同じ業界であれば、店舗で働いた商品管理や接客スキルは評価されますが、他の業界では通用しにくいでしょう。特に年齢を重ねると求められるスキルや経験の質が高まるため、より難易度は増します。

30代以降になると、リーダーシップを発揮した経験やマネジメントスキルなどが求められます。将来的に転職を考える場合は、店舗運営に関わる積極性が必要になるでしょう。

テレワークがない

店舗に配属された場合は現場で仕事をすることになるため、基本的にテレワークという働き方はありません。チェーン店の本社に勤める場合、事務作業などはテレワークで対応できるケースがあります。

しかし、店舗に配属されると接客や運営に関わる業務内容であることから、台風などでも営業する限りは出勤しなければなりません。また、店舗が複数ある場合は系列店舗での異動が多く転勤するケースも多いです。

転職市場の価値が低いと思われやすい

小売業界に就職し店舗内での業務にしか携わっていない場合、その経験の市場価値が低いと思われやすく選考を勝ち抜きにくいです。

同じ小売業界への転職であれば理解を得やすいですが、他の業界へ挑戦する際は「誰でもできる仕事」と判断される傾向にあります。

そのため、転職を視野に入れる場合は経験から得たものが特別と感じるようPRしなければなりません。

例えば、店舗の運営に携わり売上アップに貢献した実績があれば、そのエピソードを具体的に伝える必要があります。

小売業界を目指すのが向いていない人の特徴

小売業界を目指すのが向いていない人の特徴

小売業界は顧客と接する仕事であるため、その特性に合っていない人は向いていないと言えるでしょう。では、どういう人が向いていないのか、主な特徴は下記の通りです。

【小売業界が向いていない人の特徴】
  • 土日祝日を休みたい人
  • 17時から18時の定時で帰りたい人
  • 最新情報の収集が苦手な人
  • 将来的にさまざまな業界を経験してみたい人

小売業は顧客優先のビジネスであるため、来店数が増えるタイミングでは休みの取得が難しく予定を立てにくいです。店舗の営業時間によっては、一般的な定時である17時から18時に帰宅することは厳しいでしょう。

実際に、店舗によっては18時頃に営業終了となるケースもありますが、その後は清掃や閉店作業などがあるため残業が発生しやすいです

さらに、店舗で扱う商品のジャンルによっては、売上を高めるために最新情報を入手して仕入れに反映しなければなりません。また、店舗の勤務経験しかない場合は、他の業界への転職が難しくなります。

これらの特徴に該当する人が小売業界に就職すると、後悔し早期退職に繋がる可能性が高いため注意してください。

新卒で小売業界を目指すのに向いている人の特徴

新卒で小売業界を目指すのに向いている人の特徴

小売業界へ就職し後悔したくない人は、自身が向いているかを事前に把握しましょう。小売業界を目指すのに向いている人の主な特徴は次の通りです。

【小売業界を目指すのに向いている人の特徴】
  • 顧客と関わることが好きな人
  • アルバイトなどで店舗スタッフの経験があり、責任感がある仕事をしたい人
  • トレンド情報に興味がある人
  • 商品の知識を活かしたい人

学生時代に店舗スタッフとして働いており、その経験を活かしたい人や接客が好きな人は向いているでしょう。

また、実際に働いたことがある人であれば、社員としての働き方にもある程度理解があるため入社後のミスマッチを防げます。

他にも、興味がある商品のトレンド情報を追いかけることが好きな人や、商品の知識を活かして仕事をしたい人にもおすすめです。

新卒で小売業界へ就職するメリット

新卒で小売業界へ就職するメリット

小売業界へ就職した場合、身に付くスキルなどは限定されるものの、配属される部署によって強みとなる経験を積めます。ここからは、新卒で小売業界へ就職するメリットを部署ごとに紹介します。

仕入れ・物流:営業・販売ノルマは少なく商品知識が身に付く

小売業界の仕入れ・物流部門は、ある程度業務内容や作業量が決まっており、営業や販売ノルマがありません。

ある一定以上の目標数値は設定されているものの、営業・販売部門のように成績で順位が付くことは稀で給与に反映されづらいため、プレッシャーはかかりにくいです。

また、仕入れや物流部門に関わることで、商品と価格の知識が身に付きます。同じ業界や関連商品に携わる業界であれば有益な経験となるでしょう。

販売:接客・営業スキルが身につく

販売職に配属された場合は、接客や営業スキルが身に付きます。直接顧客と対話することになるため、コミュニケーション能力も磨かれるでしょう

販売員として成績を上げ実績がある人であれば、転職市場で高く評価される可能性があります。実際に、コミュニケーション能力は多くの企業が求める基礎的なスキルです。

また、顧客からのクレーム対応によってさらに対人能力は強化されます。他にも、商品知識が豊富にある点や提案力も身に付き、転職する際はアピールできる材料となるでしょう。

販売支援:戦略を立てる力がつく

小売業界の中でも店舗運営に関わったり本社で企画をしたりするなど、販売支援に携わることで顧客のニーズを把握し、トレンドを考慮した販売戦略を立てられるようになります

販売戦略は店舗の売上に大きく関わり、有効な手段を考えられる能力は転職市場での評価も高いです。また、「どうすれば売れるか」というマーケティングに関するスキルは重宝されています。

これらの能力は小売業界以外でも求められるため、経験を積むことで転職を有利に進められる要素になるでしょう。

小売業界への就職で後悔しないためのポイント

小売業界への就職で後悔しないためのポイント

新卒の就職活動中で小売業界へのエントリーを考えている人は、デメリットとなる部分も把握しなければなりません。また、就職で後悔しないためにも、次のポイントを押さえましょう。

就活のプロに相談する

就職活動の進め方に不満がある、ホワイト企業と出会いたいという人は、就職活動のプロへの相談がおすすめです。就活エージェントなどのサービスは、基本的に無料であり効果的な支援を受けられます

細かいサービスの内容は変わりますが、登録後に面談を実施し、希望業界や条件をヒアリングします。そして、その内容に沿った企業を紹介してもらい選考を進められるため、入社後のミスマッチが起こりにくいです。

就活エージェントの中には、いわゆるブラック企業を排除し優良企業を厳選し紹介しているものもあるためおすすめです。

合同説明会・就活イベントに参加する

小売業界への就職活動で自身の希望に合致した企業に入社するためには、同じ業界で複数の企業にエントリーする必要があります。一つの企業にエントリーをしても、必ず内定を獲得できるとは限りません。

希望の業界がある場合は複数の企業にエントリーをして持ち駒を増やしましょう。企業の中には説明会に参加しなければエントリーできないこともあるため、合同説明会への参加がおすすめです。

また、内定直結型の就活イベントもあるため積極的に参加しましょう。

適性診断を受けて自分に合う企業を見つける

就職活動で後悔しないためには、自身の適性に合った企業を見極めてエントリーすることが重要です。適性がない企業にエントリーすると、内定を獲得しにくく時間が無駄になり、入社後に後悔する可能性があります。

そのため、自己分析の一環として適性診断を受けて、客観的に自身の特性を把握しましょう。就活サービスの中には無料で適性診断を受けられるものがあるためおすすめです。

自身の適性を知り、その内容にマッチした企業を選ぶことで、後悔する可能性を下げられます。

小売業でキャリアアップする方法

小売業でキャリアアップする方法

既に小売業界に就職している人で、将来的に転職を視野に入れている人はキャリアアップの手段について考えましょう。小売業界でキャリアアップする主な方法は次の通りです。

スキルを磨く

将来的に転職を考えている場合は、自身のスキルを磨き強みとしてアピールする必要があります。小売業の現場で働くと、コミュニケーション能力やニーズを把握する力、提案力などが身に付きやすいです。

これらのスキルは幅広い業界で役に立つものの強みとしてアピールしにくいため、具体的なエピソードと共に伝えなければなりません

そのため、日々の業務の中からスキルを磨きながら、「目標を〇日で達成した」「売上を〇%アップした」という経験を積むようにしましょう。

店舗運営に関わる

小売業界で成果や結果を出すことで、店舗運営に携われる可能性が高まります。実際に、小売業界で働き複数店舗を持つチェーン店のエリアマネージャーなどになることは経験として評価されやすいです。

店舗運営は経営に近い経験を積めるため、商品の売れ行きによる売上管理や経費を把握し、利益を高める活動に関する知識を身に付けられます

将来的に転職を考えている人は、店舗の現場の仕事に留まるのではなく、店舗運営に関われるように、積極的に行動しなければなりません。

自分の市場価値を知る

転職を通じてキャリアアップを考えている人は、自分の市場価値を知ることも有効です。転職エージェントを利用し今までの経歴などを相談することで、適切な年収やポジションが見えてきます

また、転職サービスの中にはスカウトがメインのものもあり、自分の経歴を登録することによりさまざまな企業からオファーが届きます。そのスカウトの内容により、自身の市場価値を把握できるでしょう。

小売業界への就職に関するよくある質問

業界に将来性はある?

近年では、インターネットの発達・通販の台頭により、小売業界は大きな影響を受けています。また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、来店数が激減し倒産した企業は少なくありません。

しかし、小売業界自体がなくなるとは考えにくいです。また、小売業界もオンラインショッピングを活用しているため、今までと異なるマーケティング手法に力を入れることで、生き残りやすくなるといえるでしょう。

また、最近ではAIの進化が目覚ましいこともあり、有効活用することで人手不足の解消・人件費の削減などが期待されています。

流通業との違いは何ですか?

小売業と流通業の大きな違いは主に業務の範囲です。商品はメーカーから消費者のもとへ届けられますが、メーカーから販売店までの範囲が流通業、店舗での販売を小売業が担います。

ただし、小売店も消費者へ商品を届ける工程として流通業に含む場合もあります。

まとめ

この記事では、小売業界への就職を目指している人が「やめとけ」と言われる理由を解説しました。小売業界はさまざまな業界の中でも離職率は高い傾向にあり、専門的なスキルが身に付かない点がデメリットです。

他にも、土日祝日に休みが取れず労働量に対して給与が安い点も不満に繋がっています。しかし、小売業界で経験を積み、努力をすることでキャリアアップできる可能性はあります。

就職を考えている人は、小売業界で働くメリットとデメリットを把握し、後悔がないように就活に励むと良いでしょう。

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