固定残業代の会社はやめとけと言われる理由とは？働くメリット・デメリットやホワイト企業の見極め方も解説！

自分の本来となる労働時間を超過した分については、残業代という形で給与に加算されます。しかし、企業により取り扱いは異なり、なかには固定残業代という仕組みを取っている場合もあるのです。

既に固定で残業代が入っているとなると良い気がしますが、ネット上には「やめとけ」という声が少なくありません。その理由は一体なぜなのか、入社前に知っておきたいところです。

そこで今回は、固定残業代の会社はやめとけと言われる理由について解説していきます。

また、固定残業代の会社で働くメリット・デメリットや、ホワイト企業の見極め方も紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

固定残業代の会社はやめとけと言われる理由

固定残業代の会社はやめとけと言われる理由について、下記が挙げられます。

未払いの可能性があるから

固定残業代の会社は辞めとけと言われる理由に、給料未払いの可能性を懸念する点が挙げられます。

企業として管理が曖昧な場合、せっかくの固定制という仕組みを活かせず、タダ働きをしたということになりかねません。

仮に残業をしたにもかかわらず残業代がきちんと支払われなかった場合、従業員としては主張する権利があります。しかし、意見を声に出せない現実もあるのです。

給料が低い場合があるから

固定残業代という制度は、基本給に対し残業代が既に入っていることを意味します。そのため、別途で残業代を支払われる会社よりも、給料が低くなる場合があるのです。

長時間働いたにもかかわらず給料が少ないとなると、固定残業代の会社に入社する方が損をするのではと感じます。

そもそも基本給が低いという可能性もあり得るため、会社選びをする際は事前に適正な価格であるかをきちんと確認しておいてください。

帰宅しづらい空気が常態化しているから

固定残業代という仕組みは、仮に残業がない場合でも従業員には支払われることになります。そのため、毎日の勤務において定時での帰宅は難しい雰囲気が漂っている可能性は否めません。

上司や先輩社員をはじめ、周りから定時で帰ることに文句を言われる、最悪の場合は社内で陰口を言われるといった事態にも発展しかねないでしょう。

労働環境の改革は見込みにくいから

固定残業代は、いわば残業することを前提にした制度といっても過言ではありません。そのため、残業をなくすという会社としての労働環境における改革の見直しは、あまり期待できないでしょう。

劣悪な労働環境となる職場で働いている場合は、心身共に疲弊し最悪の場合は心の病気等に発展しかねません。故に、健康面への影響が懸念されるのです。

残業は当たり前という考え方を持つ会社に勤務することは、健康面を著しく低下させてしまう恐れがあります。

やめとけと言われる固定残業代を取り入れる会社で働くデメリット

固定残業代を取り入れている会社に勤務をすることに対し、やめとけと言われるには下記のデメリットがあるからと考えられます。

基本給が低く設定されている可能性がある点は、固定残業代を取り入れている会社に勤務するうえでのデメリットです。

これは、人員を募集する際の求人票で条件面を良く見せたいという考えもあると考えられます。例えば、基本給25万円とするのではなく、月給30万円と記載した方が魅力を感じます。

固定残業代が入っているため多くなっていますが、求職者にとっては「〇〇の方が給料が良い」と認識してしまうのです。つまり、入社してから労働環境のきつさを感じる可能性は否めません。

また、追加で残業代が支払われない可能性もあります。労働基準法では固定残業代以上の労働に対しては、追加で残業代を支払うことがルールです。

固定残業代ということをアピールし、それ以上の支払いはしない企業がゼロではないため、いわゆるブラックと言われる体制には注意しましょう。

やめとけと言われる固定残業代を取り入れる会社で働くメリット

固定残業代の仕組みを取っている場合、従業員にとってはメリットもあります。主に下記が挙げられるため、入社を希望する企業を検索する際にチェックしておきましょう。

固定残業代となる場合は、実際の残業有無にかかわらず従業員には残業代が支払われます。そのため、仮に残業が少なかった場合でも給与に影響を与えません。

大抵の場合は繁忙期と閑散期があり、忙しさに応じて残業時間は異なります。固定残業代の場合は、いくら仕事が早く終わろうとも規定の残業代が支払われる点はメリットです。

また、残業時間が短くても残業代は支払われるため、業務効率化を図り早く帰宅できれば高給与を維持しつつプライベートも確保できます。

従業員同士で早く仕事を終えられるよう協力すると、金銭面での満足度に加えてチームワーク向上という効果も得られるのです。

固定残業代を取り入れる会社はホワイト？企業の見極め方とは

固定残業代を取り入れるなかで、安心して働くためにホワイト企業の見極め方を紹介します。主に下記の見極め方が挙げられるため、ぜひチェックしておいてください。

超過分への対応はどうか

固定残業代の対象となる時間を超えて働く場合も当然あり得ます。その際に、超過分がきちんと支払われるかは優良企業であるかを見極める重要なポイントです。

固定残業時間を超えて働いた分については、サービス残業として何も対価を得られない可能性は懸念されます。そのため、求人票で詳細な条件を確認しておきましょう。

また、条件面については人事との面談時に質問をしておく方が良いです。入社してから想像と違うとなると、メンタル・体力的な負担は否めません。

社員の勤続年数は長いか

社員の勤続年数が長いということは、働きやすい職場環境であるといっても過言ではありません。つまりは、固定残業代に見合った労働時間となる可能性が高いです。

規定以上の労働を強いられることが多ければ、社員は離職すると考えられます。勤続年数が長いということは、満足度が高いと判断できる要素です。

基本給は相場より高いか

固定残業代を含まない基本給について、相場と比較し高いか低いかは良い企業か否かを見極めるうえで重要な判断基準となります。

なお、固定残業代を採用する企業の求人票は、すべて込みの金額が記載されています。基本給と残業代のそれぞれを把握しておかなければ、超過分の請求ができないことになりかねません。

また、固定残業代を含んだ給与は良い金額でも、固定給だけを見ると最低賃金を下回っているケースもゼロではないでしょう。法律違反をする企業は安心して働けないため、ホワイトとは言えません。

企業として安定しているか

企業として経営が安定しているか否かは、働き続けるうえで知っておきたい部分です。きちんと利益をあげているかは、会社の存続に関わる問題となります。

そもそも経営が安定していなければ、固定残業代を超過した分は支払われないという事態に陥りかねません。自分の暮らしが危ぶまれる場合があるため、十分に注意しておきましょう。

福利厚生は手厚い体制か

会社勤務をする目的の一つに、福利厚生制度を活用し人生を安定させたいという狙いを持つ人は少なくないでしょう。各企業で福利厚生の手厚さは異なるため、事前に確認しておいてください。

企業年金や退職金、さらには有給の取得率など、きちんと制度が整備されているかは安心して働くうえで重要となります。

また、女性にとっても福利厚生の充実度は働きやすさに関わってきます。例えば、産休・育休制度の充実度や短時間勤務が可能かなどは非常に重要です。

ホワイト企業マークが付いているか

ホワイト企業マークとは安全衛生優良企業認定を意味しており、労働者の安全や健康への取り組みが積極的で、高い水準を維持している先を指します。

そのため、ホワイト企業マークを取得する先は安心して働ける職場といっても過言ではありません。平成27年6月から受付を開始し、認定マークはホームページ等で確認できます。

固定残業代の会社から転職を検討！活用すべきおすすめ転職エージェント3選

固定残業代で働いていることに辛さを感じており、会社として体制が変わらない場合は転職という選択肢があります。

その際に活用をおすすめする転職エージェント3選を紹介するため、ぜひチェックしておいてください。

固定残業代はやめとけに関するよくある質問

まとめ

この記事では、固定残業代の会社はやめとけと言われる理由を解説し、固定残業代を導入する会社で働くメリット・デメリットや、ホワイト企業の見極め方などを紹介しました。

未払いの可能性がある、基本給が低い恐れ、自分の仕事は終わっていても帰りづらいなどはやめとけと言われる理由です。

残業をせずとも残業代がもらえることは、従業員にとってメリットと言えます。一方で、総額で見るとそうでもありませんが、固定給だけでは金額が低いという事態に陥りかねない点は要注意です。

ホワイト企業を見極める際は、超過分の対応や社員の継続年数、ホワイト企業マークの有無などをチェックしてください。