CADオペレーターはやめとけといわれる理由とは？向いていない人・向いている人の特徴や働くメリットなども解説！

CADオペレーターとして働きたいと考えている人にとって、ネット上で目にすることがある「やめとけ」というワードは気になるところです。

そこで今回は、CADオペレーターはやめとけといわれる理由について解説します。

また、CADオペレーターが向いていない人・向いている人の特徴、さらには働くメリットなどにも触れていくため、ぜひ参考にしてみてください。

CADオペレーターはやめとけといわれる理由

CADオペレーターに興味がある人も、「CADオペレーターはやめとけ」という声を聞く機会があるのではないでしょうか。

CADオペレーターはCADソフトを駆使して建築などにおける設計や機械系の製造業などをサポートする大切な役割があります。

それにもかかわらず、なぜCADオペレーターに対しネガティブな発言があるのでしょうか。ここからは、CADオペレーターはやめとけといわれる理由について解説します。

下積みの間は金銭面で苦労をする恐れがある

CADオペレーターは最初から業務に取り組める訳ではなく、多くは設計士やデザイナーのもとで補助業務をする下積みから始まります。

下積み期間中はアルバイトとして働くケースが多く十分な収入が得られないことがあります。人によっては年収300万円に満たない場合もあるため、金銭面で苦労する可能性が懸念されるのです。

しかし、下積みを経てCADのスキルを高め、一人前のCADオペレーターとして活躍できるようになれば年収アップが期待できます。

現場と設計者の板挟みになる

CADオペレーターは主に設計者やエンジニアの補助という役割を担います。建築現場のスタッフとやりとりする際には、設計者と現場の板挟みになる場面もあるでしょう。

設計ミスがあった際は設計者に対するクレームをCADオペレーターが受けることもあるため、ストレスを感じることが少なくない仕事といえます。

そのため、設計の入念なチェックや現場スタッフとの信頼関係を築いておくことが大切です。

納期前は激務が想定される

納期前には激務になることが多く、心身ともに辛いと感じる人もいます。納期に間に合わせるために残業が増えたり、休日にも作業をする必要があるのです。

また、設計者によっては納期直前になってまとまった指示を出すこともあり、対応に追われることが少なくありません。

少しでも業務の負担を軽減させるためには、納期を目安に計画的なスケジュールで仕事を進めることが必要です。

常に勉強をしなければいけない

CADオペレーターは専門分野での技術職であるため、業界の専門的な知識や用語を理解していなければ活躍することは難しいです。

また、設計ソフトも定期的なアップデートによって最新機能が追加されるため、常に理解して使いこなす必要があります。

そのため、最新の設計ソフトや業界についての知識を理解できているよう常に学び続けなければなりません。

設計者からの指示を忠実にこなしたり、時には提案したりと、仕事の幅を広げるうえで継続的な学習は欠かせない要素です。日々の勉強が苦痛でモチベーションを維持できない人にはあまり向いていないといえます。

長時間に渡るデスクワークが辛い

CADオペレーターはデスクワークでの業務が中心であり、長時間座りっぱなしで作業をすることが多いです。長時間のデスクワークは体にさまざまな不調をもたらす可能性があります。

一般的な症状としては、首こり・肩こり・腰痛・眼の疲れ・頭痛・不眠などが挙げられます。このような不調を引き起こすことで、デスクワークが辛いと感じる人も多いです。

そのため、仕事の合間にストレッチをしたり病院や整体に通ったりと、適度に全身をケアすることで症状の軽減が期待できます。

単純作業が多い

CADオペレーターは専用ソフトウェアを使用して、設計者やエンジニアの指示に基づき図面を作成することが主な仕事です。

多くの業務は定型化されており繰り返しとなる作業があるため、単純作業が辛いと感じてしまう人は少なくありません。そのため、仕事に対してある程度の変化や刺激を求める人には不向きともいえます。

しかし、単純ながらも専門的なスキルや知識を要する仕事です。設計プロセスにおいて重要な役割を果たすだけではなく、経験を積みスキルアップ図ることで、より高度な設計に携われます。

やめとけといわれるCADオペレーターに向いていない人の特徴

CADオペレーターは仕事内容の特徴から、向き・不向きが明確に表れやすいです。向いていない性格にもかかわらず転職すると、後々に苦労することもあります。

そのため、自己分析からCADオペレーターに向いているかいないかを理解することは大切です。ここからは、CADオペレーターに向いていない人の特徴を4つ紹介します。

デスクワークが得意ではない人

CADオペレーターの業務の大半はデスクワークです。そのため、長時間のデスクワークに耐えられない人には向いていない可能性があります。

特に近年ではリモートワークやオンライン会議・研修などの実施によりPCと向き合う時間が増えているため、一日中座り続けることも多く毎日続けることでストレスを感じる人は少なくありません。

デスクワークが得意ではない人は、適度な運動やリフレッシュを習慣づけておくことが大切です。

一人での作業が好きな人

CADオペレーターとして企業で働く際には、一つの業務を達成するためにチームで進めることが多いです。

デスクワーク以外に設計者・エンジニア・建築家など、プロジェクトに応じてさまざまな職種の人との連携が求められます。

コミュニケーションを通じて他職種のスタッフと関係性を築いていくことも、スムーズに仕事を進めるうえで大切な要素となるため、一人で作業をしていきたい人にはあまりおすすめできません。

一人で仕事をしたい人は、フリーランスや起業などで独立するという方法があります。

数学が苦手な人

CADオペレーターは数字や図形を扱うことが多く、ひたすら向き合って作業を進めます。そのため、数字や計算、図形自体に強い抵抗がある人には向いていないでしょう。

ただし、大学などで理系を専攻している必要はなく、数字や図形を扱うことに抵抗がない人であれば問題なく始められる仕事です。

大雑把な性格な人

CADオペレーターは集中力の高さや作業の正確さが求められる仕事です。そのため、大雑把な性格な人は作業の特性上向いていないといえるでしょう。

CADオペレーターとして図面を作成する際には、僅かな誤差も許されないなかで作業しなければなりません。

細かいミスを修正しながら仕事をしなければならないため、大雑把な性格で細かい作業が苦手な人には辛い仕事となる可能性が高いです。

CADオペレーターに向いている人の特徴

CADオペレーターに向いていない人の特徴を紹介しましたが、逆に向いている人にもさまざまな特徴があります。ここからはCADオペレーターに向いている人の特徴を4つ紹介します。

数字を扱う仕事や分析が得意な人

CADオペレーターの仕事は多くの数字を扱う必要があります。そのため、数字を扱うことや分析することが好き、あるいは得意な場合は向いているといえるでしょう。

人によっては数字や図形を見るだけで強い拒否反応を起こしてしまう人も少なくありません。学歴において理系である必要性はなく、算数や作図の分析などが得意な人であれば問題なく取り組めるでしょう。

集中力がある人

CADオペレーターは多くの数字を扱うことから集中して業務を進めなければいけないため、集中力の高さは仕事を続けていくうえで重要な要素です。

正確な作図を作成するうえで数値の入力ミスなどは許されないため、高い集中力は欠かせません。

また、正確な作業を遂行するには、ある程度の経験が必要であり初心者がすぐに習得できるものではありません。

スキルやコツを学び効率よく作図を完成させる、練度を上げていくためには集中して取り組むことが大切です。

コミュニケーション能力に長けている人

CADオペレーターはデスクワークが中心と思われがちですが、コミュニケーション能力も必要です。

社内の設計者やデザイナーと何度も打ち合わせをしたり、外部スタッフと連携して進捗の管理や調整したりと、様々な人とコミュニケーションを取りタスクを進める場面が少なくありません。

そのため、意思疎通を図ることも大切な要素であり、他者との関係を良好に保てるコミュニケーション能力が求められます。　

一人で黙々と作業ができることを期待してCADオペレーターを始めてしまうと、ギャップを感じて長く続けらない可能性があるため注意しましょう。

勉強が苦にならない人

CADソフトは定期的に更新されることが多いため、アップデートのたびに新しい機能や使い方をマスターしなければなりません。

場合によっては、自分が働いている会社で使用されているソフトが最新のものへ切り替わる可能性もあるため、常に向上心を持って仕事に取り組み、新しい情報を吸収し学ぶ姿勢が大事です。

また、CADオペレーターを長く続けるためには、単純な作図だけではなくDTPソフトの扱いやBIMの知識や技術など、業界に関する専門性を学ぶ向上心も欠かせません。

これらの知識やスキルを磨くうえで日々勉強し続けることは必要なため、苦痛に感じない人は向いているといえます。

CADオペレーターとして働くメリット

ここまでCADオペレーターの大変さやデメリットを紹介しましたが、決して悪いことばかりではなく働くメリットもあります。

そのため、仕事に求める条件次第ではおすすめできる人も多いです。ここからは、CADオペレーターとして働くメリットについて4つ紹介します。

PCスキルが身に付く

CADオペレーターは働きながらPCスキルを高められる点がメリットです。パソコンの技術を身に付けるだけではなく、各業界における専門的な知識やスキルを身に付けることもできます。

スクールや講座などを利用してお金を払いながら教わるような技術を、働きながら身に付けられることはコストの軽減にも繋がるため魅力といえるでしょう。

また、身に付けたスキルは転職の際に評価されることもあります。努力次第ではさらに専門性の高いスキルを習得でき、結果として転職による収入アップも夢ではありません。

室内作業となるため快適

CADオペレーターの業務のほとんどは屋内でのデスクワークなため、快適な環境で働けるケースが多いです。夏は涼しく冬は暖かいオフィス内で作業できる点は大きな強みでしょう。

体を動かす場面や屋外での肉体労働はないため、体力に自信がない人やケガのリスクを負いたくない人には特におすすめです。

ただし、座りっぱなしが続くことや運動不足に陥りやすい環境でもあるため、適度な運動とリラックス習慣を心掛けましょう。

在宅勤務が可能なため働きやすい

CADオペレーターの場合、PCとソフトさえあれば場所を問わず業務が可能です。場合によっては在宅によるリモートワークも可能なため、都合に合わせた働き方ができます。

通勤の必要もないことから時間を有効に使える点もメリットといえるでしょう。しかし、職場によっては在宅勤務を認めないところもあるため、事前の確認は欠かせません。

幅広い分野での活躍が期待できる

CADオペレーターが活躍できる場は幅広いです。ものづくりに関係する業界では全般的に活躍の場が用意されているため、選択肢が広く自分に合った分野で働けるメリットがあります。

CADを扱う業界は土木・建築をはじめ機械製造・アパレル・インテリア・電気関連まで様々で、近年では福祉などでもニーズが高まっていることからスキルを身に付けると業界を問わず働けます。

CADは汎用性が高い反面、その業界に特化した専用CADを使うケースがある点に注意が必要です。特定の業界で働きたいと考えている場合、一般のCADに加えて専用CADスキルも習得しましょう。

やめとけといわれるCADオペレーターの将来性とは？

CADオペレーターはAIに代替される可能性がある仕事の一つに挙げられることがあり、将来性を不安視されている仕事です。

結論からいえば、これまで以上の努力は必要になりますが、まだまだ市場価値は十分にあるといえます。図面データの作成だけといった機械的な業務をAIが担う可能性が懸念されるのです。

そうなった際には、CADソフトをただ操作できるだけのCADオペレーターは淘汰されてしまうでしょう。

しかし、設計者のクセや細かいニュアンスを汲み取り尊重しつつ進めるデータ作成や修正作業は、いまだ人間にしかできません。

また、感情的な部分を読み取るコミュニケーションなどAIでは代替しにくい業務も多くあることから、CADオペレーターという職種そのものがAIに代替えされる可能性は低いでしょう。

ただし、機械的なスキルしか持ち合わせていない場合は将来的にCADオペレーターの市場価値が低くなると予測されるため、必要とされてきたスキルにプラスαの能力を求められるでしょう。

今後はスキルの向上を図りつつ、幅広い知識を取り入れてキャリア形成を意識する必要があります。

CADオペレーターはやめとけに関するよくある質問

まとめ

この記事では、CADオペレーターはやめとけといわれる理由や仕事の特徴、向いている人・向いていない人の特徴について解説しました。

CADオペレーターの仕事にはきついと感じる部分やデメリットになることもありますが、人によってはおすすめできる職種といえます。

仕事量に応じて稼ぎたい人やアクティブに仕事をしたい人には不向きですが、ものづくりに対し集中して取り組みたい人、様々な人とコミュニケーションを取ることが好きな人には活躍できる仕事です。

条件が一致した人であればCADオペレーターは非常に働きやすいため、転職を考えている人はぜひチェックしてみてください。