職業訓練で何かビジネスに活かせる知識を学びたいと考えている人は、恐らく少なくないでしょう。なかでも、これからの時代に求められるスキルの一つと言えるプログラミングに注目が集まっています。
しかし、一部ネットでは「職業訓練で学ぶプログラミングは無駄」との声が挙がっているのです。公的な制度となる職業訓練で学べるにも関わらず、なぜそのように言われているのか。そして、果たしてその真偽はどうなのか気になるところです。
そこで今回は、職業訓練のプログラミングは無駄と言われているが本当なのかを解説します。また、学ぶメリット・デメリットや得た知識とスキルを活かして職を変える際、おすすめとなる転職エージェント3選も紹介します。
プログラミングに興味がある人は、ぜひ内容を参考にしてみてください。
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職業訓練のプログラミングコースの内容や気になるレベルとは?
職業訓練とは
まず、職業訓練とは何かを説明すると、就職するうえで活かせる知識やスキルを学べる公的制度です。様々なコースが用意されており、それぞれの学ぶ期間は約3ヶ月から6ヶ月程度が一般的となります。
職業訓練は正式名称を公的職業訓練「ハロートレーニング」と言い、大きく公共職業訓練と求職者支援訓練に分けられます。
公共職業訓練 | 主に失業保険を受給している求職者が対象 |
求職者支援訓練 | 主に失業保険を受給できない求職者が対象 |
なお、職業訓練を受講する際はハローワークの窓口にて申し込みの手続きが必要です。書類選考と筆記試験、さらには面接を経て選ばれた人のみが受講できます。
内容・難易度
プログラミングはIT分野の職業訓練と題し提供されています。受講した人の就職率は58.7%となっており、半数以上は学んだ知識・スキルを活かして職に就いたことを示しており大変魅力な数値です。
なお、コース・内容・目指せる資格試験・就職先として下記例が挙げられるため、ぜひ受講前にチェックしておいてください。
コース | ・スマートフォンアプリケーションプログラマー養成(Java言語)科 ・WEBアプリケーションプログラマー養成科 ・ソフトウェアプログラマー養成(Python言語)科 ・ネットワークエンジニア科など |
内容 | ・ハードウェア、ソフトウェア、プログラミング言語などの知識 ・ソフトウェアの構造設計や基本設計書に基づいたソフトウェアの開発ができることを目指す ・コースにより機械学習やAIなどを学ぶ |
目指せる資格試験 | ・PHP技術者認定試験 ・Oracle Certified Java Programmer ・Javaプログラミング能力認定試験 ・基本情報技術者試験など |
就職先 | ・WEB開発会社 ・ソフトウェア開発会社 ・ソーシャルゲーム会社など |
もちろん人により印象は異なりますが、職業訓練のプログラミングコースは決してハイレベルではないと言われています。
その理由は、未経験でもエンジニアとしてキャリアをスタートさせることが目的にあるためです。
厚生労働省の公式サイトにも、「初心者OK」「未経験者でも大丈夫」などの文言があります。逆に言うと、既に相当な知識やスキルを有する人からすると物足りなさを感じる恐れがあるため、事前に学ぶ内容等を把握しておいてください。
職業訓練のプログラミングは無駄って本当?
ネット上では「職業訓練のプログラミングは無駄」という言葉を目にすることがあります。こちらについて、結論から言うと職業訓練でプログラミングについて学ぶことは、決して無駄ではありません。
その理由は学べる内容や目指せる資格、そして主な就職先にあります。職業訓練のプログラミングで学べる内容は、ハードウェア、ソフトウェア、プログラミング言語などの知識です。
そして、構造設計や基本設計書に基づきソフトウェアの開発を目指します。これらから学んだ知識はWEB開発会社やソフトウェア開発会社、ソーシャルゲーム会社などの戦力になり得るため、就職先候補として挙げられるのです。
また、PHP技術者認定試験、Oracle Certified Java Programmer、Javaプログラミング能力認定試験、基本情報技術者試験といった資格取得を目指せる点も、決して無駄ではないと言える理由になります。
かつ、受講料についてはテキスト代などの実費を除き無料となるため、無駄にコストがかからない点からも受ける意味があると言えるでしょう。
職業訓練でプログラミングを学ぶデメリット
職業訓練でプログラミングを学ぶデメリットとして、主に下記が挙げられます。
- 生活が苦しい状況が続く
- 転職が叶うとは限らない
- 紹介される企業が優良ばかりではない
生活が苦しい状況が続く
給付金を受けられずに職業訓練を受講するとなった際は、苦しい生活を強いられる状況に陥ってしまいます。
プログラミングコースの受講期間は約3ヶ月から6ヶ月が一般的ですが、なかには1年近く、またはそれ以上となるケースもゼロではありません。
つまり、受講期間が長くなるほど金銭的に苦しい状態は続くことを意味します。給付金は誰でも受け取れる訳ではないため、事前に自身が該当するか否かを調べておきましょう。
なお、厚生労働省が案内する給付金受給対象者となる条件は下記です。
- 本人の収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月25万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- 全ての訓練実施日に出席している
- 世帯の中に給付金を受給して訓練を受けている人がいない
- 過去3年以内に、不正行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
上記7つの要件をすべて満たしている場合、職業訓練給付金が支給される可能性があります。
転職が叶うとは限らない
職業訓練を受講し知識やスキルを身に付けたとしても、転職が叶うとは限りません。もちろん、プログラミングコースの受講を途中で断念してしまった場合は、知識等も学べていない状態と言えるため転職は厳しいでしょう。
そして、仮に職業訓練の受講で吸収できるだけ学んだとしても、あくまで知識が身に付いただけで業務における実績はありません。故に、実績・経験重視の求人に応募をしても、現実的に難しいと言えます。
厚生労働省が発表するIT分野の職業訓練を受講した人の就職率が58.7%となっていることからも、約半数は就職できていないとわかります。
紹介される企業が優良ばかりではない
職業訓練を受講後はハローワークと連携し、応募する企業を紹介してもらえます。しかし、ここで問題となる点が紹介してもらえる企業が優良ばかりではない点です。
ハローワークが紹介できる企業は、実際に訪問し職場環境や特徴などを事前リサーチできている訳ではありません。
そのため、いざ入社してみると思っていた働き方と違った、労働条件が良くないといったケースがゼロではないのです。
職業訓練でプログラミングを学ぶメリット
一方で、職業訓練でプログラミングを学ぶメリットとして下記が挙げられます。
- コストを抑えて学べる
- スムーズに勤務先を見つけられる可能性がある
- 手当が貰える
コストを抑えて学べる
職業訓練を受けてプログラミングについて学べるメリットとして、コストを抑えられる点が挙げられます。職業訓練プログラミングコースの受講は、テキスト代などの実費を除き無料です。
プログラミングスクールに通うとなればそれなりの出費が想定されるため、コストをなるべくかけずに知識を習得できる点はメリットと言えます。
スムーズに勤務先を見つけられる可能性がある
職業訓練を受講した場合、訓練機関がハローワークと連携し勤務先を紹介してくれます。そのため、個人で就職・転職活動をするよりもスムーズに勤務先を見つけられる可能性があるのです。
また、ある程度の知識を有したことは企業へのアピールに繋がります。故に、転職エージェントを利用した際に自身が即戦力となり得ることを企業側へアピールしてくれるため、内定までの期間が短くなる期待も持てるでしょう。
手当が貰える
当然ながらプログラミングを学びにスクールへ通う場合は受講料を支払うため、受講側としては出費があるのみです。
その点、職業訓練を受講する場合は手当を受けられる可能性があるため、必要な知識を学びながらお金を受け取れることはメリットと言えます。
定められている条件に該当しなければ職業訓練を受けるうえでの手当は貰えないため、事前に詳細を確認しておきましょう。
職業訓練のプログラミングコースが向いていない人
職業訓練でプログラミングを受講するにあたって、下記に該当する人は向いていないと言えます。
- 少しでも早く勤務先を見つけたい人
- 金銭的に余裕がある人
- プログラミングに関する本格的な知識を学びたい人
- 充実した就職・転職サポートを受けたい人
職業訓練のプログラミングコースは基本的に3ヶ月から6ヶ月、あるいは1年近くに渡って学ぶカリキュラムとなっています。そのため、少しでも早く勤務先を見つけて働き始めたい人には向いていないと言えるでしょう。
職業訓練は費用をなるべくかけずに受講できる点がメリットです。しかし、プログラミングスクールに比べると習得できる知識のレベルは薄い可能性があるため、金銭的余裕がありスクールに通える人にとっては物足りなさを感じるかもしれません。
また、ハローワークによる就職・転職サポートとして企業を紹介してくれる場合はあるものの、充実した支援を受けられる訳ではないです。
そのため、手厚い支援を受けつつ就職・転職活動に取り組みたい人には向いていないと言えます。
職業訓練のプログラミングコースが向いている人
一方で、職業訓練のプログラミングコースが向いている人の特徴として下記が挙げられます。
- すぐに働き始める予定ではない人
- 手当の受給資格を満たしている人
職業訓練は一定期間に渡り知識を習得するため学ばなければいけないため、すぐに働き始める予定がない人に向いています。
今後の就職・転職活動においてとりあえず知識を習得しておきたいという考え方を持つ人は、一度受講を検討してみてはいかがでしょうか。
また、職業訓練を受ける際は手当が支給される可能性があります。規定条件に該当しなければいけませんが、お金を貰い必要な知識を学べる点は大変魅力的です。
30代・40代でも職業訓練でプログラミングを学び無駄にならない?
結論から言うと、30代・40代でも職業訓練でプログラミングを受講することは無駄にならないです。もちろん20代といった若い世代の方が後々の転職活動等で有利になる可能性は否定できません。
しかし、これからの時代においてプログラミングスキルを有することは大変有効と考えられます。企業も知識を持つ人を確保したい動きが見受けられるため、就職・転職活動の際にアピールポイントとして伝えやすくなるでしょう。
厚生労働省によると、IT分野の職業訓練を受講する30代・40代の割合は44.4%となっています。年齢的にまだまだ転職をして活躍できることから、プログラミングスキルを有すると今後の武器になり得るでしょう。
出典:厚生労働省-就職につながる「IT分野の職業訓練(求職者支援訓練)」を受講しませんか
職業訓練で学んだプログラミングの知識を無駄にしない方法
職業訓練を受講しプログラミングに関する知識を身に付けた場合は、無駄にしないよう就職・転職エージェントに登録し内定獲得に向け行動を起こすことをおすすめします。
人材を求めている企業側としては、プログラミングに関する知識を有している人の方が戦力とみなしやすいです。
つまりは、採用にかかるコストをうまく活用できていることになるため、組織として大きなメリットがあるのです。
例えば転職エージェントの場合、プログラミングに関する数多くの求人を保有しています。その中から求職者のスキルや知識レベルに応じて、在籍するキャリアアドバイザーが適切なものを紹介してくれるのです。
そのうえ、転職エージェントに登録をすると内定獲得へ向けた手厚い支援が受けられます。主なサポート内容として下記が挙げられるため、ぜひチェックしておいてください。
- 求人紹介
- 応募書類の添削
- 面接対策
- スカウトサービス
- 年収交渉
- 入社日調整
キャリアアドバイザーは転職事情を熟知したプロです。今までの豊富な支援実績をもとに、一人ひとりに合わせたサービスを提供します。
転職エージェントの中にはスカウトサービスを提供するものがあり、企業側から直接オファーを受けられるため内定率アップが期待できるでしょう。
また、自分からは言いだしづらい年収交渉や入社日調整なども代行してくれます。基本的に転職エージェントは無料で利用できるため、ぜひ納得のいく働き方を実現するためにも活用してみてください。
職業訓練で学んだプログラミングスキルを無駄にしない!おすすめ転職エージェント3選
業界特化の転職支援を実施する「マイナビエージェント」
- 2023年オリコン顧客満足度調査「転職エージェント」で総合No1に輝く
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また、キャリアアドバイザーとは別に企業の人事担当者とやり取りをする企業担当アドバイザーも在籍しています。
職場の雰囲気をはじめ求人票に載っていないリアルな企業情報を提供してくれるため、転職活動で活かしやすいです。
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主なサービス | 年収交渉、入社日調整、転職ノウハウの提供 |
対応エリア | 全国 |
運営会社 | レバテック株式会社 |
職業訓練のプログラミングは無駄に関するよくある質問
申し込み方法は?
まずはハローワークの窓口にて職業訓練について相談をします。そのうえで、受講の申し込み手続きを進めてください。
そして、次に職業訓練機関で筆記試験や面接が実施されるため、しっかりと対策のうえ臨みましょう。無事に選考に通過できれば、職業訓練機関から合格通知が届きます。
その合格通知をもとにハローワークで手続きを進め、受講斡旋を受けて受講開始という流れです。
プログラミングスクールとどっちが良い?
費用をかけずに知識を得たい場合は、職業訓練の方がおすすめです。また、条件に該当すると給付金を受けながら学べるというメリットがあります。
しかし、プログラミングスクールに比べると習得できる知識レベルは決して高いとは言えません。
そのため、深い知識を習得したいと考えている人は、スクールに通う方が良いでしょう。
ただし、プログラミングスクールはそれなりの費用がかかるため、出費が大きくなることは覚悟しておかなければいけません。
また、独学で学ぶという方法もありますが、自分を厳しく律することができなければ難しいと言えます。
知識を活かせる職種は?
プログラミングを扱う仕事の種類としては、プログラマー・システムエンジニア・サーバエンジニア・データベースエンジニア・フロントエンジニア・セールスエンジニアなどが挙げられます。
企業としてはWEB開発会社やソフトウェア開発会社、ソーシャルゲーム会社などが主な勤務先として挙げられるため、事前に把握しておきましょう。
まとめ
この記事では、職業訓練のプログラミングは本当に無駄なのかを解説したうえで、学ぶメリットやデメリット、得た知識・スキルを活かして職を変える際におすすめの転職エージェント3選などを紹介しました。
結論、職業訓練のプログラミングを学ぶことは無駄になりません。習得した知識は就職・転職活動にて活かせます。
コストを抑えて学べる、手当が貰える点はメリットとして挙げられます。一方で、給付金を受けられない場合は金銭的に苦しい状態が続く、希望先に勤務できるとは限らないなどのデメリットもあるため理解しておきましょう。
なお、得た知識を活かし転職をする際は、ぜひ転職エージェントを活用してみてください。市場を熟知したキャリアアドバイザーから手厚い支援を受けられるため、内定率アップが期待できます。
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