日本企業が続々と海外に進出し、転職の選択肢として「海外で働く」ことは一般的になりました。また、グローバル化が進んでいることもあり、海外に移住して働きたいと考える人もひと昔前に比べると増加傾向にあります。
しかし、海外転職は一般的な転職活動とは異なるため、海外にも対応している転職エージェントの活用がおすすめです。
そこで今回は、海外転職向けのおすすめ転職エージェントを紹介します。海外で働くメリットやデメリットについても触れるため、ぜひ参考にしてみてください。
海外転職向けの転職エージェントの選び方
海外への転職を希望する場合は、まず勤務地が海外に対応している転職エージェントを利用しましょう。海外勤務地の求人が多いサービスであれば、希望条件に合った仕事を見つけやすいです。
また、転職エージェントは大きく分けて総合型と特化型の2種類があります。総合型は幅広い求人を扱い、特化型は特定の分野の職種やジャンルに強みがあるものです。
転職エージェントはそれぞれ得意分野や強み、特徴が異なるため、自身の目的に適したものを選びましょう。どのサービスを選べば良いか分からない場合は、複数の転職エージェントへの登録がおすすめです。
基本的に転職エージェントは無料で利用できるため、複数のサービスに登録をしても費用はかかりません。多くのサービスを利用することにより、出会える求人の総数が増える点はメリットです。
さらに、スカウト機能が充実している転職エージェントであれば、登録するだけで企業からオファーが届きます。本格的な転職活動を始める前の段階でも、内容が良いスカウトが届いてから選考を進めるといった使い方が可能です。
海外転職におすすめの転職エージェント3選
リクルートエージェント
- 国内のサービスで圧倒的に求人数が多い
- 海外勤務地の求人も扱っている
- 転職サポートが充実している
リクルートエージェントは株式会社リクルートが運営する転職エージェントであり、他のサービスと比較すると圧倒的に求人数が多いです。
勤務地が海外の求人も扱っているため、転職活動を始める際は登録しておきたいエージェントの1つです。さまざまなジャンルの求人があることから、自身の視野を広げる意味でも活用してみましょう。
さらに、希望条件を伝えると求人の紹介・応募書類の添削・面接対策といったサポートも受けられます。
運営会社 | 株式会社リクルート |
公開求人数(2023年11月20日時点) | 385,109件 |
対応地域 | 全国 |
職種 | 全職種 |
種類 | 総合型 |
エンワールド
- 総合人材サービスの大手であるエン・ジャパングループのサービス
- 海外・外資系の求人に特化している
- 語学力を活かしてキャリアアップを実現しやすい
エンワールドは総合人材サービスの大手であるエン・ジャパングループのサービスです。海外や外資系の求人に特化する点が特徴で、ハイクラス向けの求人が充実しています。
特に英語を始めとした語学力に自信がある人であれば、スキルを活かしたキャリアアップを実現しやすいでしょう。
また、「入社後活躍」を重視し求人を紹介しているため、転職後のミスマッチを防ぎやすい点もメリットです。多様性・専門性があるコンサルタントによるサポートを受けられるため、効率良く転職活動を進められます。
運営会社 | エンワールド・ジャパン株式会社 |
公開求人数(2023年11月20日時点) | 907件 |
対応地域 | 全国 |
職種 | 海外・外資系に特化 |
種類 | 特化型 |
Green
- IT業界に特化した転職エージェントで海外求人も扱っている
- 企業の掲載写真が多く職場のイメージが湧きやすい
- 企業のスカウトが盛んである
GreenはIT業界に特化した転職エージェントで、プログラマーやエンジニアなどの求人を多く扱っています。日本よりもIT技術が進んでいる国は複数あることから、そのような求人に興味がある人におすすめです。
また、多くの企業が写真を掲載しているため、求人詳細を確認することで職場の雰囲気を把握できます。さらに、企業からのスカウトも盛んであり、利用者の60%以上が直接オファーを受けています。
運営会社 | 株式会社アトラエ |
公開求人数(2023年11月20日時点) | 30,235件(応募企業) |
対応地域 | 全国 |
職種 | IT系に特化 |
種類 | 特化型 |
タイプ別のおすすめ転職エージェント
ハイクラス向けなら『JAC Recruitment』
- グローバルにサービスを展開する国内の転職エージェント
- 海外・外資系企業を中心にハイクラス向けの求人が多い
- 非公開・独占求人も充実している
JAC Recruitmentは世界的にサービスを展開している国内の転職エージェントで、海外・外資系企業を中心にハイクラス向けの求人が充実しています。
そのため、転職を機にキャリアアップを実現したい人におすすめです。また、非公開求人・独占求人数も多いため、ここでしか出会えない仕事や企業も少なくありません。
他にも管理職や専門職の支援にも力を入れているため、年収アップ・スキルアップも叶いやすいでしょう。
運営会社 | 株式会社 ジェイ エイ シー リクルートメント |
公開求人数(2023年11月20日時点) | 8,058件 |
対応地域 | 全国 |
職種 | 全職種 |
種類 | 総合型 |
海外転職の実績を重視するなら『ランスタッド』
- 海外拠点が多いグローバルの転職サービス
- 海外・外資系のハイクラス求人が多い
- 転職に役立つコンテンツも豊富
ランスタッドは海外の転職サービスで、各国に拠点を構えています。主に海外・外資系のハイクラス求人を扱っていますが、他にも派遣・製造・軽作業・ドライバーといったものを扱うなど幅広い点が特徴です。
なお、海外拠点が多いことから勤務地が国外の求人が豊富にあります。さらに、転職情報や成功事例も紹介しているため、転職活動で参考にできるでしょう。
運営会社 | ランスタッド株式会社 |
公開求人数(2023年11月20日時点) | 4,863件(ハイクラス向け) |
対応地域 | 全国 |
職種 | 全職種 |
種類 | 総合型 |
英語力を活かしたいなら『ロバート・ウォルターズ』
- 世界31ヶ国に拠点を持つグローバル企業
- 海外・外資系求人に特化している
- 転職アドバイスなどのサポートも充実している
ロバート・ウォルターズは海外・外資系の求人に特化した転職エージェントです。1985年にイギリスのロンドンに設立したグローバル企業であり、世界31ヶ国にオフィスがあります。
海外に拠点があることから、さまざまな地域の求人を扱っているため、希望する国の仕事を見つけやすいです。国内では東京・大阪を中心に、20年以上に渡って転職を支援しています。
転職アドバイスなどのサポート面も充実しているため、語学力に自信がある人であれば活用することでキャリアアップを実現しやすいです。
運営会社 | ロバート・ウォルターズ・ジャパン |
公開求人数(2023年11月20日時点) | 1,839件 |
対応地域 | 全国 |
職種 | 全職種 |
種類 | 外資系/日系グローバル企業 |
海外転職のメリット
海外転職のメリットは次の通りです。
- 海外生活を実現できる
- 語学力が身につく
- 海外のビジネス・マネジメントを勉強できる
海外生活を実現できる
海外転職が実現すると日本ではない国で生活を送ることになります。以前から海外生活に憧れを持っている人であれば、仕事もセットであるため生活基盤を構築でき、旅行では実現できない長期滞在が叶うでしょう。
実際に海外旅行でも海外で生活をすることは可能ですが、社会人が年単位で暮らすには資金面的に難しいです。その点、海外で働きながら生活ができれば、長期的な滞在が可能となります。
語学力が身につく
海外で長期間生活することになると、自然と現地の言葉を身につけられます。現地のネイティブな言葉だけでなく、仕事を通じてビジネス英語なども習得できるでしょう。
ただし、勤務地によっては日本人が多く、日常生活で外国語を話す機会が少ないエリアもあります。もし語学力アップを目的に海外転職を希望する場合は、日本人が少ないエリアを選んでみてください。
海外のビジネス・マネジメントを勉強できる
アルバイトではなく正社員として働くことにより、海外のビジネスやマネジメントについて学べます。海外は日本とビジネス面でも文化に違いがあり、マネジメントの方法も異なります。
将来的に有名な外資系企業への入社を思い描いている人であれば、海外のノウハウを吸収することで、その後のキャリアに役立つ可能性が高いです。
近年では日本国内に有名な外資系企業が進出しているため、現地のビジネスに触れることで長期的なキャリア形成に繋がるでしょう。
海外転職の注意点
海外転職の主な注意点は次の通りです。
- 年収が下がることがある
- 日本人の同期社員がいない
- 駐在の求人は少ない
年収が下がることがある
海外転職を希望する際は、その土地の文化だけでなく生活水準や物価、給与についても把握しておきましょう。例えば、日本国内と同じポジションや仕事でも、物価の違いから収入が大幅に下がることがあります。
特に東南アジアは日本よりも物価が安い傾向にあるため、キャリアアップはできても年収はダウンするケースは珍しくないのです。
その一方で、土地や物件価格の相場も異なり、日本よりも安い国・地域もあります。そのため、日本で生活していたときと同じ家賃で豪華な住宅に暮らせるケースは少なくありません。
このような場合、額面の収入は下がったとしても生活水準は上がるでしょう。
日本人の同期社員がいない
海外に転職する際は日本人の同期社員はいない可能性が高いため、仮に海外生活に心細さを感じても身近な存在に相談できません。
このように、精神的な支えとなる人物がいないことをデメリットに感じる人は少なくありません。実際に、同期社員は自分と比較したりモチベーションを高めたりする存在です。
もし同期社員がおらず自身の成長を把握しづらいときは、上司に相談しフィードバックを受けることをおすすめします。
また、海外に拠点がある日本企業であれば日本人の同期社員がいる可能性があるため、仲間意識を重視する人は求人を探す際にこだわってみてください。
駐在の求人は少ない
駐在とは海外に拠点を持つ日本企業に入社し勤めることです。先程の通り、このような企業に転職した場合は日本人スタッフが多かったり同期社員がいたりするため人気があるものの、求人数は決して多くありません。
このような駐在は、海外で働いている場合でも日本企業から給与が支払われるケースが一般的です。物価が日本よりも安い国であれば、額面の給与は変わらなくとも生活水準は大幅に向上するでしょう。
他にも、日本人が多いことから精神的な余裕も生まれやすいです。このような理由から倍率は高く、国内で希望者を募るケースも多いことから、駐在の求人は少ない傾向にあります。
海外転職で転職エージェントを活用するコツ
海外転職で転職エージェントを活用するコツは次の通りです。
- 連絡は小まめに取る
- 転職時期は早めである点を伝える
- 経歴・スキルは適切に伝える
- 希望条件に優先順位をつける
連絡は小まめに取る
転職エージェントを活用する際は、小まめに担当者と連絡を取り合いましょう。基本的に各キャリアアドバイザーは、自分が紹介した利用者が入社すると紹介料を受け取り会社の売上に貢献できます。
つまり、積極的に転職活動をしている求職者を支援した方が自分の売上を構築しやすいのです。このことから、小まめに連絡を取り合い熱心さをアピールすることでサポートを受けやすくなります。
特に海外転職は求人は少ないものの人気はあるため、激しい競争が懸念されます。そのときに、優先的に支援を受けられると有利になるでしょう。
他にも、企業の担当者やヘッドハンターがスカウトを送る際、ログイン日時で絞り込みをしているケースが多いため、転職エージェントのマイページには1日に1回はログインをすることもおすすめです。
転職時期は早めである点を伝える
先程と同様に、担当者には転職活動の熱意を伝える必要があります。そのため、転職時期を聞かれた際は、「良い求人があればすぐにでも」「できるだけ早く転職したい」と伝えましょう。
その理由は、転職時期が早い人の方が積極的に活動していると判断されやすく、サポートの優先順位が上がりやすいためです。
実際に転職エージェントへの登録後は面談が実施されますが、必ずと言っていいほど転職時期を聞かれます。このとき、「まだ決まっていない」と伝えると優先順位が下がりやすいため注意してください。
経歴・スキルは適切に伝える
転職エージェントに登録した後の面談では、今までの経歴や保有しているスキルについても聞かれます。
このとき、「より良い内容を伝えた方が求人を紹介してもらいやすい」と考え、虚偽の内容を回答する人は少なくありません。
しかし、面談で伝えた内容は記録として保存されており、経歴やスキルなどの嘘が発覚すると担当者や企業からの信用を失います。また、自分が意図しない企業を紹介されることもあるため、転職に関係する内容は正直に伝えてください。
希望条件に優先順位をつける
キャリアアドバイザーに希望条件を伝えることで、理想に近い求人を紹介してもらいやすくなります。このとき、希望条件に優先順位をつけるとより効果的です。
実際に、複数の希望条件を全て満たす求人は多くありません。明確な優先順位を告げずにいると、自分が意図しない求人を紹介されることがあります。
このような理由から、希望条件に優先順位をつけて伝えることで、より効率良く求人を探せるのです。
海外向け転職でよくある質問
注意点はありますか?
海外で働く際には仕事面以外の手続きなどに注意が必要です。例えば、国によってビザや労働許可証を取得しにくいことがあります。
仕事をする実績や能力があっても関係ありません。これは、海外の労働者に仕事を取られ過ぎないようにする施策であるため、多くの国が該当します。
海外を目指す人が多いのはなぜですか?
近年では日本と違う文化に憧れを抱く人は少なくありません。仕事をしながら現地に長期間に渡り滞在できる点は、海外を目指す人が多い理由の1つです。
他にも、物価や通貨の相場の違いから、生活水準を今よりも高めたいと考えている人も多い傾向にあります。
まとめ
この記事では、海外転職向けのおすすめ転職エージェントを紹介しました。勤務地に海外を選択できる転職エージェントは多くあるため、特徴や得意分野を把握して自分の目的に合ったものを選んでください。
また、海外転職を実現すると物価の違いなどから生活水準を高められることがあります。しかし、国・地域によってはかえって年収が下がることがあるため注意してください。
まずは、自分に合った転職エージェントを見つけ海外転職に挑戦してみましょう。
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