退職代行はやめとけと言われる理由とは？依頼先の選び方・利用するメリット・使用された企業側の体験談などを紹介！

退職代行は本人に代わり会社へ辞める意思を伝えてくれるため、訳が合って言い出せない、上司が聞き入れてくれないと八方塞がりとなっている人にとっては救世主といっても過言ではありません。

一見、便利に感じるサービス内容ですが、退職代行はやめとけという声が挙がっています。果たして、なぜそのように言われているのか、利用を検討している人にとっては気になるところです。

そこで今回は、退職代行はやめとけと言われる理由について解説します。依頼先の選び方や利用するメリット、退職代行を使われた企業側の体験談なども紹介するため参考にしてみてください。

退職代行はやめとけと言われる理由

退職代行はやめとけと言われる理由として、主に下記が挙げられます。

結構なコストがかかるから

退職代行を利用する際は、費用がかかる点に注意しなければいけません。業者により依頼料は異なりますが、おおよそ30,000円弱といったところが相場です。

退職をサポートしてくれる心強い存在ですが、出費がかさんでしまう点には注意しなければいけません。

後払い制度や返金制度などがあるとはいえ、本来は退職にあたり必要なお金がかかる点は利用をやめとけと言われる所以です。

企業側と交渉できない場合があるから

退職代行を利用しても、有休消化や給与未払い等を企業側に交渉できない場合があります。これらの交渉は労働基準法が関係するため、弁護士あるいは労働組合などが絡んでいなければ交渉はできません。

代行業者によっては、公式サイトにて企業と交渉可能という案内がされています。仮に案内がされていない場合は、交渉すると法律違反に該当する恐れがあるのです。

損害賠償請求を受ける可能性があるから

急な退職を申し出ることにより、損害賠償請求を受ける可能性はゼロではありません。社員の意思は尊重しなければいけないものの、会社に甚大な損失を生む場合は訴えられることがあり得るのです。

ただし、退職代行は法に則り手続きを進めるため、訴えられたとしても危険に晒される可能性は決して高くないでしょう。

なかには悪質業者が混じっているケースがあるから

退職代行をサービスとして提供する業者は、すべて安全とは限りません。なかには悪質な業者が混じっている可能性がある点には要注意です。

例えば、悪質な退職代行による被害事例として下記が挙げられます。

代行業者によっては料金先払いとなっているケースがあるようです。その場合、支払ってから連絡が途絶えるという問題が発生しかねません。

このような事象を回避するためには、「料金の支払いは辞めてから」「簡単な審査次第で後払い対応可能」など、安全な退職代行を検索してみてください。

そして、退職代行に依頼をするうえで個人情報を伝える必要があります。その際、業者に伝えてから急に迷惑電話やメールなどの連絡が増えるケースがあります。

悪質業者が各方面に情報を流し営業をかけてくる可能性はゼロではないため、十分注意しなければいけません。

また、退職が決まってから多額の追加報酬を要求してくる悪質業者も存在する可能性があります。

罪悪感を感じかねないから

退職代行に依頼をすると、会社とのやり取りは一任されます。そのため、退職をする本人は会社の同僚や先輩、上司などと顔を合わすことはありません。

また、連絡を取り合うこともないため急に会社を去るというイメージです。このような進め方から、罪悪感を覚える人は少なくありません。

どのような事情であれ、お世話になったことは確かです。社内には気の合う仲間もいたことでしょう。そういった人たちとの急な別れは、人間関係を崩す原因となるかもしれません。

すぐにやめられないかもしれないから

退職代行に依頼をしても、すぐに辞められない可能性は大いにあります。なお、即日退社が可能となり得る条件に下記が挙げられるためチェックしておきましょう。

退職代行業者は即日退職を実現するため尽力してくれますが、会社との取り決めにより叶わないケースがあることは理解しておいてください。

ただし、退職代行は法に則り手続きを進めてくれるため、一早く円満に辞められる期待は薄くありません。

退職代行の選び方

退職代行の選び方として、主に下記が挙げられます。

成功実績で選ぶ

依頼先となる退職代行を選ぶ際は、過去の成功実績に注目してみてください。退職代行への依頼料は決して安くありません。そのため、なるべく退職が実現しやすい先を利用したいところです。

退職代行のなかでも知名度が高い、いわゆる大手といえる先は「退職成功率100％」と謳っているケースが珍しくありません。

安心して退職までの手続きを任せる場合は、経験豊富な先を選ぶことも重要になります。

多くの実績があるほどノウハウを蓄積していると考えられるため、知識を活かし円満退社へと導いてくれる可能性に期待ができるでしょう。

弁護士・労働組合が提携しているか否かで選ぶ

退職代行を選ぶ際は、弁護士・労働組合が提携している先を選んでください。その理由は、弁護士・労働組合が提携していると代理・交渉ができると法律で定められているためです。

一般企業の場合は交渉等を進められないため、退職に至る成功率の期待が薄まります。なお、弁護士・労働組合と提携していることで、有休取得や給料未払いなどの交渉が可能です。

料金を比較して選ぶ

退職代行に依頼をするにあたって、どれくらいの料金がかかるかは比較対象として外せません。各業者で料金には違いがあるため、事前にしっかりとリサーチをしておきましょう。

なお、だいたいの業者は25,000円～30,000円程度といったところが相場になります。そこから、追加で費用は発生しないかは要チェックです。

口コミで選ぶ

退職代行に対する口コミを調べることで、リアルな意見を情報として収集できます。最近ではSNSでも退職代行について発信する人が少なくないため、ぜひチェックしてみてください。

なお、口コミを調べる際は良いものだけでなく悪い情報にも意識を向けましょう。それぞれをチェックすることで、より客観的な視点でサービスの善し悪しを判断できます。

対応力で選ぶ

退職代行に依頼をする際に求めることは、滞りなく退職できるかです。しかし、退職できれば何でも良い訳ではありません。

その中でも、退職代行としての「対応力」を比較し依頼先を選びましょう。対応力をチェックする際は、主に下記点を意識してみてください。

退職代行としての対応力は、信頼性に関わるといっても過言ではありません。柔軟な対応を取ってくれると、利用する側にとって安心感に繋がります。

また、退職代行によっては後々の転職活動をサポートしてくれる場合もあるため、やめてから以降の対応力についても確認しておきましょう。

退職代行はやめとけと言われる所以となるデメリットとは

退職代行はやめとけと言われる所以となるデメリットとして、主に下記が挙げられます。

費用がかかる

退職代行を利用するにあたって、費用がかかってしまう点はデメリットに挙げられます。

例えば、手厚い支援を受けられる転職エージェントや転職サイト、就職支援サービスなどは無料で提供しているケースが少なくありません。

しかし、退職代行に関しては業者により異なるものの30,000円弱は依頼料として支払わなければいけません。本来退職をするにあたって、自分で手続きを進められるのであれば不要な出費です。

会社にも原因があると考えられますが、退職代行への依頼は無駄な出費といっても過言ではないでしょう。

退職代行を利用できない場合がある

有期雇用の人や公務員は、退職代行を利用できません。これは法律によって定められているルールであるため、違反する訳にはいきません。

有期雇用の場合は民法第六百二十六条※1にある通り、期間に定めがあるため退職へ持っていくことが難しいことから、代行業者が断る可能性があるのです。

また、公務員は国家公務員法第六十一条※2にて、職員の休職や復職、そして退職及び免職については任命権者がこの法律及び人事院規則に従い行うとされています。

そのため、退職の処理を代行業者が進めることはできません。退職代行は様々な雇用形態に対応していますが、処理できない職種があることを理解しておきましょう。

※1：e-GOV法令検索-民法

※2：e-GOV法令検索-国家公務員法

同業種への転職が難しくなる

業界内で情報が回りやすい場合、退職代行を利用してやめたことが広まる可能性は否めません。その結果、同業種への転職が難しくなる可能性は否めません。

退職代行の利用に対し良い印象を持っていない会社代表同士が繋がっており、何かのきっかけで新たな採用候補を紹介し合った場合に、発覚するケースはあり得ます。

そのため、退職代行を利用する際は、以降の転職先は別の業界を検討した方が良さそうです。

ボーナスを受け取れない可能性がある

退職代行を利用しやめた場合、ボーナスを受け取れない可能性があります。これは、労働基準法第二十四条に定められている法律に則ったものです。

労働基準法では、賃金について毎月1回以上は一定の期日を定めて支払わなければいけないと定められています。ただし、臨時に支払われる賃金・賞与はこれに該当しないとされているのです。

つまり、ボーナス支給前に退職代行に依頼しやめる手続きを進めて完了した場合は、受け取れない可能性があります。

出典：e-GOV法令検索-労働基準法

やめとけと言われる退職代行を利用するメリットとは

やめとけと言われる退職代行を利用するメリットとして、主に下記が挙げられます。

最短即日でやめられる

退職代行に依頼をすると、最短即日でやめられるケースが珍しくありません。相談をした日に会社へ連絡し手続きに入っていくため、出社の必要もないのです。

なかなかやめられず時間だけが経過すると、キャリアを積むための時間を浪費してしまいます。

なお、就業規則で「〇〇までに申告」と定められていても、合同労働組合が運営する場合などは違法性なく手続きを進められるのです。

自分で手続きをする必要がない

退職手続きは本来自分で進めなければいけませんが、退職代行に依頼をするとお任せできます。そのため、難しい・煩わしい書類のやり取りなどに関与する必要はありません。

会社や上司への連絡は代行業者が実施してくれるうえ、退職届の提出や貸与品の返却なども郵送で済むため、とにかく手間が省けるのです。

会社の人と顔を合わせる必要がない

退職代行へ依頼をすることで、やめる際に会社の人と顔を合わせずに済みます。退職に至った理由が先輩社員や上司からの重圧であれば、二度と顔を見たくないという想いを抱きかねません。

退職するとなれば本来であれば顔を合わさなければ手続きが先へ進みませんが、退職代行を利用すると代わりにやり取りをしてくれるため、自分は表に出てこなくて済むのです。

トラブル対応を任せられる

退職をするにあたって、企業とトラブルを起こしてしまう可能性は否めません。例えば、上司が退職について話を聞いてくれず、脅してくるケースがあり得ます。

人員を確保する目的として、「辞めたら〇〇」など理不尽な要求を突き付けてくるのです。しかし、退職代行に依頼をすると弁護士がきちんと対応してくれます。

また、退職に至った理由がパワハラやセクハラといった場合も後に引きずらないよう、きちんと法に則り手続きを進めてくれるため安心です。

さらに、有休消化を断られる、給料の未払いがあるなど、退職代行に依頼をすることで様々なトラブルに幅広く対応してくれます。

転職サポートを受けられる場合がある

退職代行によってはやめてからの転職活動をサポートしてくれる場合があります。やめた後のキャリア形成がイマイチ定まっていない人にとっては、大変魅力的なサービスと言えるでしょう。

求人紹介サービスを提供する場合は、今までの経験が活かせる仕事は何かきちんと分析し、内定に向けたて手厚くフォローをしてくれるのです。

企業側の意見！退職代行を使われた体験談を調査

退職代行は利用する側にとって非常に心強い存在ですが、一方で企業側にとっては厄介な存在となりかねません。まず、退職代行を利用されることにより、企業側は下記の印象を抱く傾向にあります。

要は自分自身で手続きを進めないため、不義理なやめ方をされたと感じてしまうのです。また、引き継ぎなくやめてしまうため、会社のことを何も考えていないと感じられてしまいます。

そして、最後に挨拶なしで去ってしまうため、人間関係の構築は非常に難しいと言えるでしょう。これらを踏まえ、退職代行を利用された側の企業からすると、相当なショックを受けてしまうのです。

いきなりとなれば後々の対応が大変

退職代行を利用しやめられた会社の中には、労働環境の改善や社内体制の見直しなど、何かしらの動きを見せてきます。

社員が働きやすい職場作りを目指す一方で、いきなりやめられた場合は引き継ぎができていません。故に、業務がうまく回らないといった事態に陥りかねないのです。

今までは担当外であった社員に関しても、人手が足りなくなったため業務にあたってもらうといった可能性が出てきます。

退職代行を利用する側にとっては即やめられるというメリットがある一方で、利用された企業側からすると対応の早さ故に社内体制の見直しを強いられるのです。

おすすめ退職代行3選

数ある退職代行のうち、信頼できるサービスを提供する下記3社を紹介します。それぞれの特徴について解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

過去に辞められないケースは一度もない「退職代行ガーディアン」

「退職代行ガーディアン」は東京労働経済組合が運営するサービスで、法適合となるため違法性なく安心かつ確実に退職できる点が特徴です。依頼者の状況や意向をもとに、円満退職へ導いてくれます。

また、代理人として交渉ができる点もガーディアンに依頼をするメリットです。退職に関する連絡を代行してくれることから、上司をはじめ会社の人とやり取りをする必要はありません。

法律に則り退職の手続きを進めることから、過去に辞められないケースは一度もないです。退職届の提出や貸与品の返却も郵送で対応できるため、精神的負担を大幅に軽減できるでしょう。

そして、料金については雇用形態・地域・年齢などで変わらず、全国一律29,800円（税込）となります。追加料の発生もないため、経済的負担を懸念している人でも安心です。

料金（税込）	一律29,800円
最短即日対応の可否	可能
対応地域	全国
運営元	東京労働経済組合

出典：退職代行ガーディアン公式サイト

顧問弁護士による適正指導を受けて運営する「退職サービス 辞めるんです」

「退職サービス 辞めるんです」はLENIS Entertainment株式会社が運営するサービスで、顧問弁護士による適正指導を受けて営業をしています。全国統一労働組合と提携することから、各交渉が可能です。

例えば、有休消化や未払い賃金交渉などが可能となっており、安心して退職までの手続きを進められます。最短即日での退職も可能なため、一早く次のアクションを取りたい人は要チェックです。

そして、雇用形態に関しても正社員・アルバイトを問わず対応可能となっています。退職成功率100％を誇る点も、利用者にとって魅力を感じられる部分です。

また、料金は一律27,000円（税込）となっており、辞めてから支払うスタイルです。審査なしで後払いも受け付けているため、金銭面に不安を感じている人でも安心して利用できます。

料金（税込）	一律27,000円
最短即日対応の可否	可能
対応地域	全国
運営元	LENIS Entertainment株式会社

出典：退職サービス 辞めるんです公式サイト

退職できなければ全額返金してくれる「退職代行Jobs」

「退職代行Jobs」は株式会社アレスが運営する退職代行で、顧問弁護士が指導をすることから安心して退職できる点が特徴です。手続きは最短30分で24時間対応となるため、依頼がしやすいでしょう。

即日退職連絡が可能なことから、一早く辞めたい人も利用しやすくなっています。料金については審査次第で後払いに対応するため、金銭的な部分が気になる人でも安心です。

退職が完了するまで期間無制限でフォローをしてくれる点も大変心強いです。過去の退職率は100％を誇っており、仮に退職できなければ全額返金という点は利用する側にとってメリットと言えます。

また、無料の求人紹介サービスにより転職活動もフォローしてくれます。退職後のキャリア形成を考えてくれる点から、利用する価値があるサービスといっても過言ではありません。

料金（税込）	27,000円
最短即日対応の可否	可能
対応地域	全国
運営元	株式会社アレス

出典：退職代行Jobs公式サイト

退職代行はやめとけに関するよくある質問

まとめ

この記事では、退職代行はやめとけと言われる理由について解説したうえで、依頼先の選び方や利用するメリット、退職代行を使われた企業側の体験談なども紹介しました。

依頼をするにあたって数万円という結構なコストがかかること、悪質な業者が混じっている可能性があること、罪悪感を抱いてしまうことなどから、退職代行はやめとけと言われています。

そういった一面があっても依頼し今の会社をやめたい場合は、実績があり料金が明瞭、かつ口コミでも評価が良い先を選んでください。

なお、ほぼ確実に即日やめられることや手続きを任せられる点は依頼をするメリットです。一方で、利用された側の企業は引き継ぎができていないなどから、業務が回らない可能性は否めません。