転職エージェントの利用はやめとけと言われる理由とは？効果的に活用する方法も紹介

転職活動を効率良く進めるためのサービスである「転職エージェント」は、有効活用することで希望する企業への入社を実現しやすくなります。

しかし、メリットだけでなくデメリットに感じることもあるため、利用者の一部からは「やめとけ」といった否定的な意見があります。

転職エージェントの利用を検討している人であれば、なぜやめとけと言われているのか理由が気になるところです。

そこで今回は、転職エージェントの利用はやめとけと言われる理由を解説します。効果的に活用する方法もあわせて紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

転職エージェントの利用をやめとけと言われる理由

転職エージェントの利用をやめとけと言われる主な理由は次の通りです。

信頼できないキャリアアドバイザーが存在する

転職エージェントを利用すると担当のキャリアアドバイザーがつき、求人紹介などさまざまなサポートを受けられますが、場合によっては信頼できない人も存在します。

一般的には、カウンセリング時に転職先に望む希望条件をもとに求人を紹介してくれるため、効率良く転職活動を進められるでしょう。

しかし、キャリアアドバイザーの質にバラつきがあることは事実であり、紹介される求人が希望にそぐわないといったケースは珍しくありません。

扱っていない求人もある

転職エージェントはさまざまな求人を扱っているものの、ありとあらゆる職種を網羅しているわけではありません。利用するサービスによって扱っている求人には違いがあります。

基本的に転職エージェントと提携している企業の求人を紹介されるため、利用するサービスと付き合いがない案件は提案する候補にあがってきません。

また、転職エージェントには強みとしているジャンルを持つケースがほとんどです。例えば、ハイクラス向けや第二新卒向けの転職エージェントなどがあります。

利用するサービスによっては求人の内容に偏りがあり、希望に合致する仕事がないことも十分にあり得るのです。

手間が億劫に感じるケースもある

転職エージェントを利用すると、担当のキャリアアドバイザーと二人三脚の体制で転職活動を進めることになるため、そのやり取りや手間が億劫に感じるケースもあります。

まだ会社に在籍しながら転職活動を進めるケースでは、今の仕事が忙しいことから面談や応募のやり取りを「面倒」と感じる人は少なくありません。

転職は自分の人生を決める重要なイベントの一つであり、綿密な打ち合わせやスケジュールの調整が求められますが、自分一人で活動する方が「気が楽」という人もいるでしょう。

人気がない企業を紹介されることがある

転職エージェントはさまざまな仕事を扱っておりますが、常に潤沢な案件を保有しているわけではありません。場合によっては、人気がある企業の求人が揃っていないこともあるでしょう。

そのため、人気がない企業を紹介されるケースも考えられます。このようなことから、転職エージェントを利用しても納得できる求人を紹介されないため、「やめとけ」と言われるのです。

また、人気がある企業は転職エージェントを利用しなくとも応募者が集まりやすいです。

転職エージェントでも人気企業の求人を扱っていることはありますが、経験や実績がないと紹介されないケースがほとんどであるため注意してください。

今よりも収入が下がる求人しか紹介されない場合がある

利用する転職エージェントや担当のキャリアアドバイザーによっては、今よりも条件面で劣る求人しか紹介されない可能性があります。

実際に、転職エージェントを利用してキャリアアップ・収入アップを実現したケースはあります。

しかし、目立った実績やスキル、経験がない利用者では現在と同様の条件の求人しか紹介されず応募できない可能性があります。場合によっては今よりも待遇が悪くなるケースもあるでしょう。

このようなサービス・担当に当たってしまった人は、転職エージェントに対して良い印象を持たないため「やめとけ」という意見が生まれるのです。

紹介された求人を断るのが申し訳なくなる

キャリアアドバイザーによってサービスの質は変わり、中には真摯に対応してくれる人はいるでしょう。しかし、自分が希望する求人が紹介されるとは限りません。

また、丁寧にサポートしてくれるケースもあることから、「紹介してもらった求人を断りにくい」と感じる人は多いです。これらは断ることが苦手な人にとって大きなストレスの要因となります。

そのため、転職活動におけるストレスが増えることから「やめとけ」と言われることがあるのです。

やめとけと言われる本当の理由？転職エージェントの裏事情

転職エージェントの利用を「やめとけ」と言われる理由には、サービスの裏事情も関わっているため、いくつかピックアップし紹介します。

転職希望者は売上を構築するための要素である

転職エージェントは提携している企業に対して優秀な人材を紹介し、その見返りとして紹介料を成果報酬形式で受け取ります。

利用するサービスによって詳細は異なりますが、紹介料の目安は入社した人材の年収の3割程度となるケースが一般的です。例えば、年収400万円であれば120万円の売上となるのです。

この仕組みから転職希望者は無料でサービスを利用できますが、場合によっては売上を構築する商品として見られるケースがあります。

売上に繋がらない利用者の扱いは雑になりやすい

先程の通り、転職エージェントの利用者は売上を構築する要素であり、各キャリアアドバイザーはノルマを抱えています。

年収が高い人ほど大きな売上を構築できるものの、経験や実績が乏しい人は収入がそこまで高くないため転職エージェント側の優先順位は下がるでしょう。

基本的に転職エージェントは誰でも等しく利用できますが、担当者によってはあからさまに対応が異なるケースは考えられます。

他にも、転職意欲が低い人もすぐに売上に繋がらないと判断されるため、対応に差があると感じやすいです。

利用しない方が良い転職エージェントの特徴

利用しない方が良い転職エージェントの主な特徴は次の通りです。

転職を無理強いするケース

転職エージェントの中には、利用者の希望を無視し紹介した求人への転職を無理強いするケースがあります。

先程の通り、転職エージェントは利用者を企業へ入社させることで収益を得ているため、求職者の意向よりも売上を優先する場合があるのです。

ただし、企業に紹介した人材が短期間で退職すると、返金しなければならず信用も失ってしまいます。

転職を無理強いすることは転職エージェント側にとってリスクがあるため、このようなケースに至る事例はそこまで多くありません。

希望と異なり内定が出やすい企業を紹介される

担当のキャリアアドバイザーは求職者の希望よりも、売上を優先して求人を紹介するケースがあります。例えば、深刻な人材不足が長期間続いている企業や、書類選考がない求人などです。

内定が出やすい求人であれば売上を作りやすくノルマ達成に繋がるため、紹介されるケースがあります。希望に合っていれば問題はないのですが、これらの求人を強引に紹介するケースはゼロではありません。

断ってもこのような求人ばかりを紹介される場合は利用を控えた方が良いでしょう。

経験が浅い担当者しかいない場合

転職エージェントの種類は多く、時期や支店によっては経験が浅い担当者しかいないケースがあります。教育体制が十分に整っていないエージェントであれば満足なサービスを受けられません。

経験が浅い担当者の場合、希望に沿った求人を紹介されないばかりではなく、効果的な提案も受けられないでしょう。

また、このようなキャリアアドバイザーが担当になった場合、応募書類の添削や面接対策などのサポートも不安を抱えた状態で受けることになります。

キャリアアドバイザーの変更は可能ですが、他の担当者の経験も浅いのであれば別の転職エージェントの利用を考えましょう。

転職エージェントを利用するメリット

転職エージェントを利用する主なメリットは次の通りです。

第三者からのアドバイスを受けられる

転職エージェントを利用することにより、第三者による客観的なアドバイスを受けられます。一人で転職活動を進めると視野が狭くなりやすいため、候補に上がる求人は少なくなるでしょう。

また、一人で転職活動を進めると失敗が続いても原因を分析しにくいです。そこで、転職のプロであるキャリアアドバイザーの力を借りることにより、自分では気付かない強みや希望条件を発見しやすくなります。

選考に関する情報を共有し分析できるため、失敗してもその原因を把握して次に活かせます。

応募書類・面接の対策ができる

転職活動において、応募書類と面接の内容が合否に大きくかかわります。先程と同様に、一人で転職活動を進めており不採用が続いても、何が原因なのかは分かりにくいでしょう。

転職エージェントでは応募書類の添削や面接対策を実施していることがほとんどであり、転職のプロによるサポートを受けられます。

自身の強みを把握した上で、応募先の企業へ効果的なアピールとなるように履歴書や職務経歴書を作成できるため、書類選考の突破率を高めやすいです。

さらに、応募先企業を想定した模擬面接などの対策を受けられるため、落ち着いて選考に臨めるでしょう。

非公開求人を紹介してもらえる

転職エージェントに登録し利用すると、非公開求人を紹介してもらえる点もメリットです。非公開求人とは通常の転職サイトでは公開されていない求人であり、条件が良いものが多いことが特徴です。

例えば、公開すると応募が殺到するような条件の求人や、新規事業の責任者のポストなどが含まれています。

一般的な求人とは異なり、利用している転職エージェントを利用しなければ応募できないため、競争率は低く内定も獲得しやすいでしょう。

応募先の情報を把握しやすい

転職エージェントは提携している企業の情報を網羅しており、応募・選考に進むことで共有してもらえるケースが多いです。

一般的な転職サイトや該当企業の採用ページ、求人票には記載されていない情報を把握できるため、職場の雰囲気を知れたり入社後のミスマッチを防げたりします。

例えば、残業時間や育児休暇の取得割合など、気になる情報を入手しやすいでしょう。一般的な転職活動では知ることができないため、メリットに感じる人は多いです。

企業とのやり取り・交渉を任せられる

転職エージェントを利用すると、企業との連絡や交渉を担当のキャリアアドバイザーに任せられる点もメリットです。

一人で転職活動をする場合、応募書類の提出や面接の日程調整などを全て自分で行わなければなりません。それに対し、転職エージェントを利用すると担当者を介して企業とやり取りをします。

選考の日程をスムーズに調整できるだけでなく、企業との連絡漏れも防ぎやすいでしょう。また、内定を獲得した後も入社日や年収などの条件の交渉も代行してもらえます。

転職エージェントを利用する際のデメリット

転職エージェントを利用する際の主なデメリットは次の通りです。

自分のペースで進められない

転職エージェントを利用すると、基本的にはキャリアアドバイザーを介して企業とのやり取りが進むため、自分のペースでは進められません。

また、希望条件を伝えてもすぐに最適な求人が見つかるわけではないため、担当者の連絡を待つことになります。

このように転職活動全体が受け身になりやすく、自分のペースで転職活動を進めたいと考えている人にとっては煩わしさを感じるでしょう。

キャリアアドバイザーとの相性が悪い可能性がある

転職エージェントにはさまざまなタイプのキャリアアドバイザーが在籍しており、自分とは相性が悪いと感じる人に当たる可能性があります。

コミュニケーションを取りにくいと感じたり、紹介される求人が希望に沿っていなかったりというケースは少なくありません。

急いで転職先を決めたいと考えている人であれば、相性が悪いキャリアアドバイザーが担当になることで「時間が無駄になる」と感じることもあるでしょう。

特定の求人が少ないケースがある

転職エージェントによって得意としているジャンルは異なります。同様に求人の種類にも偏りがあり、特定の求人が少ない場合も考えられるでしょう。

例えば、全国対応の転職エージェントでも勤務地が首都圏に集中しており、地方の求人が少ないケースは多いです。他にも専門的な技術が求められる職種の求人が少ないこともあります。

転職エージェントを利用する前に、求人数や種類、得意分野などを確認しましょう。

自由に応募できないケースがある

転職エージェントを利用したとき、自分で条件が良い求人を見つけても自由に応募できないケースがあります。一般的な転職サイトを利用する場合、気に入った求人があれば自由に応募できます。

しかし、転職エージェントを利用する場合は、間にキャリアアドバイザーを挟むことになり、実績やスキルなどによっては応募できないケースは珍しくありません。

キャリアアドバイザーの存在により、ある程度フィルターがかかる点はデメリットといえるでしょう。

キャリアアドバイザーとの連絡が手間になる

転職エージェントを利用すると、基本的にキャリアアドバイザーと共に転職活動を進めることになります。

そのため、定期的にキャリアアドバイザーと連絡を取る必要があり自由に活動できません。担当者によっては連絡が遅い場合もあるため、負担に感じることもあるでしょう。

また、希望条件のヒアリングや求人紹介、スケジュール調整といった連絡を取り合う必要があり億劫に思う人は少なくありません。

転職エージェントを使った方がいい人の特徴

転職エージェントを使った方がいい人の主な特徴は次の通りです。

転職活動が初めてで何をすれば良いかわからない人

初めて転職活動をする人で何をすれば良いか分からないときに、転職エージェントを利用すると良いでしょう。

多くの転職エージェントは転職初心者向けに手厚いサポートを実施しているため、カウンセリングによって転職活動の進め方や自身の希望条件、自己PRに使える内容などが明確になります。

今の自分にできるものが明確になるため、余計なことに悩む必要がなく、効率良く転職活動を進められるでしょう。

在職中で転職活動に時間を割けない人

転職エージェントを利用すると、求人紹介や応募書類の添削、面接の対策といったサポートを受けられるため、一人で活動するよりも効率が良いです。

そのため、在職中で転職活動に集中できない・時間を割けないといった人におすすめです。また、企業とのやり取りはキャリアアドバイザーを介して行われるため、忙しくとも連絡漏れは起こりにくいでしょう。

日程調整なども任せられるため、空いている時間を有効活用しやすいです。

どの企業・求人を選べば良いかわからない人

転職を決意してもどの企業・求人に応募すれば良いか分からない人は少なくありません。そこで、転職エージェントを活用することで、自分に合った求人を選びやすくなります。

担当のキャリアアドバイザーが決まると、最初に面談（カウンセリング）を実施し利用者の希望や強みをヒアリングします。

その上で適切な企業を提案してくれるため、一人で転職を進めるよりも自分に合った求人を見つけやすいです。

希望条件を叶えたい人

希望条件を極力叶えた形で転職したい人にも転職エージェントの利用はおすすめです。転職エージェントはヒアリングした希望に沿った求人を紹介してもらえます。

さらに、転職エージェントは条件面の交渉にも強みがある点も特徴です。内定を獲得した後は入社日や年収などの交渉を任せられます。

自分一人で年収の交渉をしても失敗する可能性は高いですが、付き合いがある提携企業であれば転職エージェントの方が成功率は高まるでしょう。

転職すべきか迷っている人

転職すべきか迷っている人にも転職エージェントの利用はおすすめです。担当のキャリアアドバイザーと面談するだけで、今転職すべきかが明確になります。

また、キャリアアドバイザーから求人企業のニーズや業界・市場の動向なども共有してもらえるため、今転職すべきかを把握できます。

転職エージェントに登録したからといって必ず短期間の内に転職しなければならない、というわけではありません。

まずは、担当のキャリアアドバイザーに相談してから転職するかを決めると良いでしょう。

転職エージェントを効果的に活用するポイント

転職エージェントを効果的に活用する主なポイントは次の通りです。

複数の転職エージェントを併用する

転職エージェントは1社だけでなく複数のサービスを併用しましょう。複数のエージェントを利用することにより求人の選択肢が増えるため、希望に沿った仕事が見つかりやすくなります。

また、複数の担当者からアドバイスを受けられたり、相性の良い担当者を見つけられたりといったメリットがあります。

ただし、利用する転職エージェントが増えることにより、担当者とのやり取りも多くなるため注意してください。

スキル・経験・実績を詳しく伝える

転職エージェントを利用する際は、自身のスキルや経験、実績などを詳しく伝えると良いでしょう。カウンセリングにてこれらの情報を伝えることになり、その内容をもとに求人を紹介されます。

例えば、携わってきた業務の内容や経験年数、保有している資格・スキル、管理職・マネジメント・リーダーの経験といった要素を適切に伝えることで、自分に合った求人を紹介してもらいやすいです。

転職を決意した際は、自己分析の一環として過去の経歴を棚卸しする必要がありますが、面談前に実施することでキャリアアドバイザーとのやり取りをより有意義なものにできるでしょう。

キャリアアドバイザーとこまめに連絡をとる

転職エージェントを利用する際は、担当のキャリアアドバイザーとこまめに連絡を取りましょう。冒頭の通り、転職エージェントは企業に人材を紹介することにより売上を構築できます。

そのため、転職意欲がある人ほど対応の優先順位が高くなる傾向にあります。連絡が疎かになっていると転職意欲が低いと判断されるでしょう。

また、転職エージェントによっては、ログイン日時が新しい人ほど優先される傾向にあるため、サービスのマイページに小まめにログインすることをおすすめします。

自分でも企業情報の収集・研究を行う

転職エージェントを利用することで、転職活動にとって有益な情報を入手できます。しかし、全ての情報を転職エージェントに任せることにより、内容が偏る可能性があります。

キャリアアドバイザーの言うことを鵜呑みにするのではなく、自分でも企業研究をしましょう。時間をかけて調べることで、より効果的に転職活動を進められます。

利用に悩む人におすすめの転職エージェント

年代に合わせてサポートを提供するマイナビエージェント

マイナビエージェントは株式会社マイナビが運営する転職エージェントであり、国内でトップクラスの人気があります。

実際に、2023年のオリコン満足度調査における転職エージェント部門にて、総合ランキング1位を獲得した実績があるため、安心して利用できるでしょう。

また、マイナビエージェントでは年代や転職回数に合わせたサポートを提供しており、求職者にとって最適な方法を提案してもらえます。

希望する業界に詳しいキャリアアドバイザーがいるため、転職事情を把握し効率良く活動できるでしょう。

運営会社	株式会社マイナビ
公開求人数（2023年7月日時点）	45,914件
対応地域	全国
職種	全職種
種類	総合型

求人数の多さを重視するならリクナビエージェント

リクルートエージェントは株式会社リクルートが運営する転職エージェントであり、国内でもトップクラスの求人数を誇ります。

2023年7月22日時点では公開求人数は40万件以上、非公開求人は30万件以上もあります。このように求人数が多いことから、複数の希望条件で絞り込んでもヒットしやすいです。

求人紹介・応募書類の添削・面接対策といったサポート以外にも、転職活動に役立つコンテンツも豊富に揃っています。

運営会社	株式会社リクルート
公開求人数（2023年7月23日時点）	408,489件
対応地域	全国
職種	全職種
種類	総合型

転職エージェントはやめとけと言われる際のよくある質問

まとめ

この記事では、転職エージェントの利用はやめとけと言われる理由を解説しました。転職エージェントはさまざまなサポートを受けられますが、いくつかのデメリットがあります。

そのため、「やめとけ」という否定的な意見が出てくるのです。しかし、メリットに感じる点も多いため、有効活用することで転職を成功させやすくなるでしょう。

自分に合った転職エージェントを利用し、希望する企業への転職を実現してみてください。