舞台や社会で人を支える裏方の仕事一覧を紹介！向いている人の特徴も解説

表舞台で人目に付く仕事だけでなく、いわゆる裏方として活躍する人は少なくありません。例えば、役者がステージに立ち煌びやかな演技ができているのは、裏方で支えている人がいるからこそです。

そして、それはビジネスシーンにおける職種にも同じことが言えます。では、どういった仕事があるのでしょうか。縁の下の力持ちという立ち位置で働きたい人にとっては気になるところです。

そこで今回は、舞台や社会で人を支える裏方の仕事一覧を紹介していきます。また、あわせて裏方の仕事が向いている人の特徴についても解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

舞台の裏方の仕事一覧

舞台で働くなかで、いわゆる裏方の仕事として下記が挙げられます。どういった業務を担当するかについても解説するため、ぜひチェックしておいてください。

脚本家

脚本家がいなければ、舞台の作品は始まらないといっても過言ではありません。仕事としてはその名の通り、舞台をはじめ映画やドラマなどの脚本を書くことです。

舞台をするうえで原作がある場合は、その内容に沿って演者含め上演ができるように台本を作成していきます。

なお、原作がないオリジナルの新作を作成する場合は、脚本家だけでなくプロデューサーや演者ともやり取りをしつつ、ゼロから作り上げていく魅力的な仕事です。

脚本家は台本を作成することから、文章力のある人が向いています。観ている人が飽きないような構成にするという点から、先をイメージして世界観を描ける構成力も求められるでしょう。

演出家

演出家は公演のイメージを描き、それに沿うように演技を入れる、そしてより雰囲気を出すために音楽を挿入するなど、舞台における責任者という立ち位置になります。

演出家のイメージを演者が舞台上で表現するといっても過言ではない、非常に重要な役割を担っているのです。つまり、演者が納得できるような信頼できる人でなければ務まりません。

どのような完成イメージに持っていくかを描けている、想像力豊かな人が向いています。また、人に感動してもらうためには、感情への理解力が高くなければいけないとも言えるでしょう。

音楽家

音楽家は舞台のすべてを担当する演出家と共に、作品に合う音楽を作る役割を担います。シーンに合わせた音楽を作成する必要があるため、一つの作品で数十曲を作曲することも少なくありません。

雰囲気に合ったもの、人の感情を揺さぶるものなど、幅広い楽曲制作能力が求められます。そのため、豊富なイメージを持っている人が向いている仕事と言えるでしょう。

なお、楽曲制作はパソコンによる打ち込みで進めるケースが多いです。演出家と相談のうえ、手直しが入るとその場で修正できる点は打ち込みのメリットと言えます。

音楽家が作る楽曲の有無により、作品の壮大さや感動シーンなど、その多くが変わるといっても過言ではないのです。

音響効果プランナー

音響効果プランナーは舞台作品全体、各シーンに合わせてエフェクトを考える役割を担います。劇中には、役者の演技に雰囲気を出すため、様々な効果音が必要です。

例えば、雨の日であれば降り注ぎ地面に当たる音、森の中にいる際は虫の鳴き声や枯葉を踏む音など、どこにどのような音響効果をプラスするか、その音量までもを演出家と考えます。

音響機器やソフトを使用しエフェクトをかけるため、機械に強い人が向いていると言えるでしょう。

照明プランナー

照明プランナーは演出家のイメージや要望を踏まえたうえで、舞台に使用する照明デザインを考案する役割を担います。

どのようなライトをどの位置に設置するか、そして何色を使用するかなどを入念に書き込み決定していきます。

照明の具合は舞台の見た目を大きく左右するといっても過言ではないため、配色センスが求められるでしょう。また、雰囲気を決めるために作品への理解力も必要です。

そして、色の具合を判断するうえで色彩感覚が良いことも必須と言えます。色弱となる人にはあまり向いていない裏方仕事となるでしょう。

振付師

舞台作品にダンスを取り入れている場合、振付師の出番となります。なお、振付師は演者の能力に合わせて振付を決める必要があるため、観察力の有無も重要です。

振付師自身が踊れることはもちろん、指導力も求められます。いかにうまく丁寧に演者へ振付を指導できるかは、舞台完成までスムーズに進められるかにかかわってくるといっても過言ではありません。

また、舞台の構成が急に変わった場合は振付も変更なり得るため、柔軟な対応と発想力も必要となるでしょう。

殺陣師

殺陣師は武器を持ち戦うという演技がある際に、演者に対して一つ一つの動きを指導する役目を担います。動きがリアルなほど、舞台を観ている人は世界観に引き込まれていくでしょう。

つまり、殺陣師の指導による演者の出来栄えは、舞台全体の質にかかわってくるといっても大袈裟ではありません。

殺陣師として活躍するにあたって、無理な動きにより演者が怪我をしないためにも、肉体の構造に対する理解が重要です。

大道具・小道具

大道具とは舞台で使用するパネルを作成し、色を塗る・絵を描くなどの作業を施し納期までに搬入する業務を担います。大道具が作成したパネル失くして、舞台は完成しません。

そして、制作チームとは別に現場でセットチェンジをすることも大道具の任務です。力仕事となるため、体力に自信のある人が向いています。

一方で、小道具は舞台で使用する履物をはじめとする道具の手配や配置までを担当します。大道具と違い重い物を運ぶ作業は少ないため、女性でも担当しやすいです。

舞台監督

舞台監督は公演全体の総責任者のことで、稽古をはじめすべてにおいて演出家の描くものを形にします。そして、進行における指示を出すという重要なポジションです。

時には進行をスムーズにするため、冷静でありながらも思い切った判断が求められます。故に、決断力や強いメンタルがなければ務まらないといっても過言ではありません。

また、すべてのスタッフとやり取りをしたうえで進行をする必要性もあることから、コミュニケーション能力も必須と言えるでしょう。

人を支える裏方の仕事一覧

多くの人を支える裏方仕事は、舞台・映画・ドラマだけでなく社会にも存在します。主に下記が挙げられるため、就職・転職を考えている人はぜひチェックしておいてください。

キャリアアドバイザー

キャリアアドバイザーは転職を希望する人に対し、内定獲得までの活動をサポートする仕事です。求職者に対し求人を紹介したり、応募書類の添削や面接対策などのサポートを実施します。

また、独自に調査した企業や業界の情報を提供することも、キャリアアドバイザーとして重要な役割です。要は、求職者がいかに納得のいく転職を叶えられるかを考えてバックアップする必要があります。

さらに、サービスによっては企業から求職者に対しオファーを出せる場合があるため、その手配をすることも重要な役目です。

コンサルタント

コンサルタントは企業の経営における課題を明確にし、解決に向けて戦略を立案・提言し成長や業績改善をサポートする役割を担います。

必要に応じてシステムを導入することも、コンサルタントの提案により決まります。そのため、企業の経営陣から信頼を得なければ仕事として成立しません。

営業

営業はほとんどの企業が求人を出しているといっても過言ではなく、多くのビジネスマンが経験する仕事です。営業のなかでも、職種によっては裏方として人を支える役目を担います。

例えば、医療機器営業であれば医師や看護師が人命を救うために必要なサポートをすることになります。

また、生命保険の営業もライフプランをサポートすることから、陰ながら支えるといっても過言ではない仕事です。

メンタルトレーナー

メンタルトレーナーは健康的な生活を送るためにパフォーマンス向上を目的として、メンタル面のトレーニングをサポートする仕事です。

よく耳にするところで言うと、アスリートのメンタル面をサポートする役割を担っています。また、子供に対するメンタルサポートもメンタルトレーナーの業務です。

さらに、生産性向上を図るためにビジネスパーソンを対象としたメンタルトレーニングも実施されています。

スクールカウンセラー

スクールカウンセラーは学校で生徒・保護者・職人に対し、相談に乗りサポートをする役割を担う仕事です。スクールカウンセラーは臨床心理に関する知識に長けている点が特徴となります。

学校職員が気付けない子供の問題に対してアプローチをすることで、いじめ・人間関係・親子問題・成績に関する悩みなどのケアをします。

中小企業診断士

中小企業診断士は経営コンサルタントとして活躍するにあたって、唯一の国家資格です。企業をあらゆる視点から診断し、経営に関する解決策を立案のうえ適切なアドバイスをします。

企業を支えるための仕事であり、活用しやすい資格という点が魅力です。コンサルティング会社での勤務だけでなく、資格を保有することで独立もできます。

作業療法士

作業療法士は日常生活における作業に対し、怪我や心の病気などによって実行できなくなった人をサポートする仕事です。

病院や介護施設などで、日常生活が困難になった人にリハビリを実施します。主な改善対象は、運動・心身機能・食事・トイレ・入浴などです。

塾講師

塾講師は学校の授業内容に合わせて復習を実施し、成績アップを支援する役目を担います。教員免許が不要となるため、多くの人が挑戦しやすい裏方の仕事と言えるでしょう。

また、学習だけでなく進路指導や保護者との面談なども塾講師の仕事です。最近ではオンラインでの授業がポピュラーになりつつあり、より存在価値は高まっています。

女性が活躍できる裏方の仕事とは？

女性が活躍できる裏方の仕事としては、メイクアップアーティスト・ヘアメイクアップアーティストなどが挙げられます。それぞれの違いは下記の通りです。

メイクアップアーティスト	テレビ・映画・舞台・雑誌などに出演するモデルやタレントに対しメイクを施す。
ヘアメイクアップアーティスト	メイクと共にヘアスタイリングも担当する。メイク・ヘアスタイリング両方の技術が必要。

どちらも女性として日常生活に用いる技術をより洗練するというイメージから、裏方の仕事としておすすめです。

厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagによると、平均年収は330.1万円となっています。決して良くはないものの、人に喜ばれる業務内容となるため、やりがいを感じられるでしょう。

出典：厚生労働省-職業情報提供サイトjobtag

裏方の仕事となるバイトはある？

雇用形態として、社員だけでなくバイトでも稼げる裏方仕事は少なくありません。主な裏方仕事となるバイトには下記が挙げられます。

データ入力や事務はデスクワークとなり、基本的に会社の外に出ることがありません。営業に従事する社員の裏方としてサポートする役割を担うなど、縁の下の力持ちという立ち位置です。

また、清掃員も建物を陰ながら支える仕事と言えます。ライターもサイトを作成するにあたりコラムを執筆するなど、決して表舞台に出ることはありませんがなくてはならない存在です。

なかにはクラウドソーシングで請け負える仕事もあるため、自宅をはじめ好きな場所・時間を選び働けます。

裏方の仕事に向いている人の特徴

裏方仕事に向いている人の特徴として、主に下記が挙げられます。

専門知識を有する人

専門知識を有しているからこそ、裏方として人を支えられる仕事に就けると言えます。人を支えるということは、自分にしかできない能力を持っているケースが少なくありません。

何かに秀でているからこそ人をサポートできるといっても過言ではないため、専門知識を深く理解している、必要な資格を取得しているといった特徴があります。

肩書きを気にしない人

裏方の仕事はいわゆる「縁の下の力持ち」といえる立ち位置となります。つまり、目立って評価を受けようとしない姿勢を持っていなければ務まらないといっても過言ではないです。

もちろん、企業としては裏方仕事をしっかりと全うする人を評価はするものの、やはり表舞台で活躍する人に比べると目立ちはしません。

昇進への意欲が異常に強い、社内でも目立つ存在でなければ気が済まないといった人でなく、肩書きを気にせず働ける人の方が裏方仕事に向いています。

周囲に気配りができる人

裏方の仕事で様々な業界に共通する点として、周囲への気遣いができるというものが挙げられます。裏方の仕事はサポート役に徹するため、気付きが良くなければ務まらないと言えるでしょう。

自分の仕事だけを黙々と進めるだけでなく、周りを見て困っている人はいないかとアンテナを張っておけることは極めて重要です。

嫉妬心がない人

周りの活躍に嫉妬をする、ライバル心を持ってしまうという傾向がない人は裏方の仕事に向いています。周囲の評価を気にせずサポートに徹することができる点は、裏方として重要です。

また、周囲への嫉妬心がないため素直な気持ちでサポートでき、かつ成果をあげた人を褒めることもできます。

裏方の仕事一覧に関するよくある質問

まとめ

この記事では、舞台や社会で人を支える裏方の仕事一覧を紹介したうえで、裏方の仕事が向いている人の特徴についても解説しました。

舞台における裏方の仕事には、脚本家・演出家・音楽家・音響や照明プランナーなどが挙げられます。出演する人をサポートする役割でありながら、絶対的に必要な存在です。

それは舞台だけでなくビジネスシーンでも同様で、キャリアアドバイザーやコンサルタントなど、主役となる人を支える仕事は感謝をされることからやりがいを感じられます。

なお、裏方の仕事に向いている人の特徴として専門知識がある、肩書きを気にしない、周囲に気配りができるなどが挙げられるため、自分が該当するか確認しておいてください。