理学療法士はやめとけと言われる理由とは？一方でのやりがい・働くメリット・向いている人の特徴などを徹底解説！

理学療法士はケガや病気などによって身体に障害のある人、または発生し得る可能性がある人に対し、座る・立つ・歩くといった基本動作の回復や維持、そして悪化の予防を目的に運動療法等を用いてサポートする仕事です。

人の支援をするという非常に魅力的、かつやりがいを感じられる職種になるイメージを持ちますが、ネット上では「やめとけ」というマイナスな言葉を目にすることが少なくありません。

では、なぜそのようなネガティブな印象を受けることを言われるのでしょうか。そこで今回は、理学療法士はやめとけと言われる理由とは何かをリサーチしていきます。

また、一方でのやりがいや働くメリット、理学療法士が向いている人の特徴なども解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

理学療法士はやめとけと言われる理由

理学療法士に対するネガティブなワードとして、「やめとけ」というものが見受けられます。

では、なぜそのように言われるのか、主な理由として下記が挙げられるため、ぜひチェックしておいてください。

業務内容に対し給与が低い

理学療法士の仕事は、ケガや病気などで思うように身体が動かない人の基本動作能力をサポートすることです。運動療法や物理療法などを用いて、日常生活が送れるように支援します。

非常にやりがいのある仕事という印象を受けますが、その業務内容は厳しいものと言えるでしょう。立つ・座るなどの基本動作がままならない人のサポートは、想像以上に大変です。

患者のリハビリには体力や忍耐力は欠かせないため、日々の業務は大変なものとなるでしょう。それにもかかわらず、給与が決して高くない点は多くの人にやめとけといわれる理由です。

厚生労働省の職業情報サイトjobtagでは、理学療法士の平均年収は約430万円※1と発表されています。確かに、患者のリハビリをするという業務からのイメージ的に、良い年収とは言えない金額です。

この金額が決して良くないことを表す理由に、日本の国民平均年収との比較が挙げられます。国税庁によると、日本の平均年収は461万円※2と発表されているため、理学療法士の方が30万円ほど低くなっているのです。

※1：厚生労働省-職業情報サイトjobtag

※2：国税庁-平均給与

勉強し続ける必要がある

理学療法士として働くには、技術・知識の両方が求められます。患者に対して適切な対応ができるよう幅広い知識を持っておく必要があるため、常に勉強をし続けることは欠かせません。

なお、公表される研究論文の常識は変化するため、新たな知識を身に付けなければいけない点も苦労を強いられる部分です。

勉強が苦手という人にとって、理学療法士として働くことは重荷に感じるシーンが多いかもしれません。

プライベートの確保が難しい

理学療法士として働くにあたって、プライベートの確保は難しいと言えます。その理由は、普段の業務において残業時間が多くなる可能性が懸念されるためです。

患者のリハビリだけでなく、業務終了後に書類作成をはじめとする事務作業が発生するケースは少なくありません。

また、理学療法士として患者をサポートするうえで、常に知識をアップデートすることも欠かせないため、普段の業務時間外を勉強に充てなければいけないことから、プライベートを圧迫しかねないのです。

肉体的・精神的な疲労が懸念される

理学療法士の主な業務は患者のサポート・リハビリです。生活をするうえでの立つ・座るなどの基本動作を支援するにあたって、大人を抱えることは少なくありません。故に、肉体的疲労は溜まりやすいでしょう。

また、リハビリに充てる時間は決まっているため、仮に一日中あるいは長時間に渡る場合は疲労が懸念されます。

そして、患者に対して気を遣いつつ業務に従事しなければいけないことから、精神的な疲労による負担もかかりやすいでしょう。

他部署との連携による人間関係が面倒

理学療法士として患者のリハビリを実施するにあたって、例えば作業療法士・看護師・医師などの医療従事者との連携は欠かせません。

つまり、他部署との連携は患者をサポートするうえで必須となるのです。そのため、きちんとコミュニケーションを図り、リハビリの方針を意思疎通しておく必要があります。

また、理学療法士が接する主な相手は患者ですが、本人だけでなく家族との関係性構築も欠かせません。安心してもらうため、現状の報告をすることもあるでしょう。

このように、他部署をはじめ様々な人と関係性を持つ必要があり、人間関係が面倒という点も理学療法士はやめとけと言われている理由です。

飽和状態になりつつある

理学療法士は飽和状態になりつつあることも、やめとけと言われる理由です。飽和状態となりつつある理由として、主に下記が挙げられます。

理学療法士として働くうえで、大学や専門学校を卒業することは必須です。今では理学療法士の養成校が多くなりつつあるため、目指す人が増加傾向にあります。つまりは、働く人が多く飽和状態にあるのです。

また、理学療法士になるためには国家試験に合格する必要があります。種類で言うと医療系に該当しますが、国家試験のなかでは合格率が高いと言われているため、それだけ働き手が多いことになります。

なお、理学療法士の職場となる病院や介護施設などでは、あまり募集をかけることがないとのことです。そのため、求人が出にくく、かつ理学療法士として働く人の離職率は低い点も踏まえ飽和状態にあります。

やめとけと言われる理学療法士のやりがいとは？

「やめとけ」という声が挙がっている理学療法士のやりがいとして、主に下記が挙げられます。

患者の回復が見られたとき

理学療法士の役割である患者のサポートをするうえで、回復が見られたときはやりがいを最も感じられる瞬間といっても過言ではありません。

身体機能の回復は患者にとっても明るい未来を意味しており、そのためにサポートをする理学療法士にとっては大変喜ばしいことといえます。

患者がポジティブにリハビリをしているとき

患者にとってリハビリは辛いことです。回復に必要ではあるものの、思うように身体が動かないことを痛感する瞬間でもあるため暗い気持ちになる可能性は大いにあり得ます。

しかし、過酷なリハビリを続けているうちに身体が思うように動く、すると徐々にポジティブな気持ちで取り組んでくれているという姿が見られたときは、理学療法士として幸せを感じるでしょう。

以降のリハビリを積極的に取り組んでくれるようになると、より身体の回復に期待ができます。

患者の人生を変えられたとき

立つ・座るなどの基本動作が難しい状況にあった患者が回復した際は、一人の人生を変えたといっても過言ではありません。その瞬間は、理学療法士としてやりがいを感じられるでしょう。

基本動作が出来るようになると、患者の生活は激変するといっても過言ではありません。その喜びは気持ち前向きに明るくなれるため、日々が輝き出すでしょう。

会うたびに笑顔でいてくれること、さらなる目標ができて伝えてくれることなど、寄り添ってきたからこそ感じる喜びがそこにはあるのです。

理学療法士になるメリット

理学療法士になる主なメリットとして、下記が挙げられます。これから目指そうと考えている人は特に要注目です。

将来性に期待できる

理学療法士は将来性がある仕事といえます。その理由は、日本が抱えている問題もある高齢化が関係しているのです。日本の高齢化は年々問題視されており、2025年には75歳以上の人口が2,180万人になるというデータが出ています。

総人口が減少する中で高齢者人口はどんどん増加しており、運動機能が低下する人数はかなりものとなり得るのです。

すると、介護施設や病院にあるリハビリテーション施設や訪問による患者も多くなると予想されます。

これらの要素から、先を見据えると社会的にニーズがある、将来席に期待ができる職業といえるのです。

出典：総務省統計局-高齢者の人口

転職において有利になる可能性がある

理学療法士は国家資格に該当するため、期限が切れることはありません。つまり、その資格を活かすことで転職時に有利となる可能性があります。

また、理学療法士が勤務する場所は医療機関をはじめ、介護施設・教育機関・スポーツジムなど幅広いです。そのため、転職活動時の選択肢が広い点も魅力に挙げられます。

働き先となる場所が多いため、どの土地においても求人が出ていないという可能性は低いと考えられます。かつ、日本の高齢化という状況を踏まえると、求められる職業という点も有利に働く要素です。

やりがいを感じられる

理学療法士として患者のサポートをするなかで、回復に至ったときは一人の人生を変えたといえます。

それは、理学療法士の国家資格試験に合格し、勤務しているからこそ味わえるやりがいといえる部分です。

いわゆるサラリーマンが味わうやりがいとはまた違い、患者と向き合うという特殊な職業であるからこそ感じられる喜びがあるのです。

理学療法士が向いている人の特徴

理学療法士が向いている人の特徴として、主に下記が挙げられます。

コミュニケーション能力に長けている人

理学療法士は患者と密にコミュニケーションを図る必要があります。さらに、他の医療従事者とリハビリの方向性を決める、患者の家族とも向き合うなど、多くの人と接する仕事です。

そのため、コミュニケーション能力に長けている人は理学療法士に向いているといえます。また、根底に人と接することが好きという部分を持っている点も重要になってくるでしょう。

気付きが良い人

患者と一対一でコミュニケーションを取ることが多い点を踏まえ、気付きが良いという点は理学療法士として働くうえで欠かせません。

患者の様子がいつもと違う、気持ちの浮き沈みがあるなど、見た感じの印象だけでなくメンタル的な部分にも気付けることは極めて重要です。

どういったアプローチをするとリハビリに励んでくれるか、回復を目指すうえでのモチベーションアップを図れるかなど、相手の感情から見極めなければいけません。

健康かつ体力がある人

理学療法士は患者の回復をサポートする仕事であり、歩く・立つ・座るなどの基本動作がままならない人が相手です。そのため、リハビリに励むなかで大人の体を一人で支えることは少なくありません。

つまり、身体全体を支えるための力が必要になります。また、体力的な部分だけでなく長期に渡り患者のメンタルをサポートするタフな精神力も求められます。

これらか、理学療法士として働く際は健康かつ体力があることは必須といっても過言ではありません。

理学療法士になる方法

理学療法士になるためには、養成校に3年以上通い必要とされる知識・技能を習得しなければいけません。その後、国家試験を受けて合格し、免除を取得する必要があります。

理学療法士は「動作の専門家」といえる存在であるため、身体のことを深く理解しなければ役割を担えません。故に、豊富かつ深い知識を得るために養成校での学習は欠かせないのです。

なお、資格取得後は医療施設・介護施設をはじめ、様々な場所で働くことができます。

理学療法士への転職に活用！マイナビエージェントのサービス内容とは

マイナビエージェントは業界最大級の転職エージェントで、国内有数の大手である株式会社マイナビが運営しています。

理学療法士の求人を保有しており、そのなかには一般公開されていない非公開のものも複数あります。

マイナビエージェンのみで取り扱っている求人もいくつかあるため、今まで出会ったことがない仕事との巡り合わせにも期待ができるでしょう。

なお、在籍するキャリアアドバイザーは業界専任制ということから、専門性の高い知識を有する点が特徴です。各業界の転職事情を熟知し、それをもとに適切なアドバイスを実施してくれます。

適時開催されている転職相談会では、個別にアドバイスを受けられる点が魅力です。さらに、最新の採用状況が聞けるため転職活動に活かせます。相談会は平日と土曜日に開催しており、オンラインでも参加可能です。

なお、マイナビエージェントは紹介案件の質や企業との交渉力が評価され、2023年オリコン顧客満足度調査「転職エージェント部門」で総合1位を獲得しています。

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対応エリア	全国
運営会社	株式会社マイナビ

出典：マイナビエージェント公式サイト

理学療法士はやめとけに関するよくある質問

まとめ

この記事では、理学療法士はやめとけと言われる理由についてリサーチし、その一方で感じられるやりがいや働くメリット、そして理学療法士が向いている人の特徴などを解説しました。

業務内容がハードにもかかわらず給与が決して良くない、公表される研究論文は常に変化し続けるため勉強は欠かせない、肉体的・精神的な疲労が懸念されるなどが「やめとけ」といわれる主な理由です。

厳しい労働環境とはいえますが、やはり患者が回復をした際は大きなやりがいを感じられます。また、高齢化が進む日本において、ニーズのある職業という点はメリットです。

なお、理学療法士は患者だけでなく他の医療従事者や患者の家族とやり取りをするため、コミュニケーション能力に長けている人が向いています。少しの変化に気付ける人にとっても適職といえるでしょう。